働きがいのある会社

 近年、SDGsが企業においても注目を浴びています。2017年のダボス会議で「SDGsに取り組むことで12兆を超える経済価値と3億8000万人の雇用が確保される」という推計が発表されたことが大きな要因とされています。この先の世界が今以上に良くなるための17の目標を定め、世界中の人たちの関係性で、個人や企業のみんなが少しづつ日々の行動を変えれば達成できるといわれています。マイバックやマイボトルの活用やフードロスをなくす家事を夫婦平等に分担するなど個人でも多くの人が取り組んでいる活動です。弊事務所でも数年前から「8:働きがいも経済成長も」の目標に対して8-5:「2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する」の取り組みを仕事を通じて行っています。とは言っても・・簡単ではなく、「安全かつ生産的な雇用」「働きがいのある人間らしい仕事」「同一労働同一賃金」それぞれの定義に普遍的なものはなく、労使の関係性において故の考え方の違いなどに、双方の主張に絶対的な正しいも間違いもないことも事実です。だからこそ個々の企業なりの工夫が必要です。最近のトレンド、いわゆる「人的資源経営」から「人的資本経営」への転換、「人材版伊藤レポート2.0」に触れて中小企業でどのように展開すればよいのか・・このテーマにも混乱しています。

 

 

 「働きがい「と並んで良く使われるのが「働きやすさ」ですが、待遇や福利厚生、社風や施設環境など気持ち良く快適に働けることを意味します。これらは会社側から与えられた外的要因になりますが、労働者が働くうえで持つ二つの欲求である「動機付け要因」と「衛星要因」のうち後者の欲求にあたります。これは会社の方針や管理体制、上司との関係、給与などにあたりますが、苦痛である環境の不満要因であり、取り除いても満足感や働きがいにはつながりません。(ハーズバーグ:動機付け・衛生理論)仕事の満足度を引きだすにが、動機付けの要因である「承認」「達成」「仕事そのもの」「責任」「「成長」にアプローチする必要があります。このように内面的要因「働きがい」を客観的に評価するために「従業員満足度調査」を行っている世界的機関・GPWTでは、調査にあたって5つの指標を設けています。この指標とは「信用・公正・尊厳・誇り・連帯感」です。それと近年は「グローバル&インクルージョン」「風通しの良い職場環境」「企業・個人の価値感の共有」などが挙げれますが、これらを企業の経営方針と一致させながら、どのような人事制度や労務環境の整備につなげるか・・人的資本経営への展開の挑戦はまだまだ続きそうです。