地元就職を希望する割合は6割超、2年連続の増加

就職面接の緊張感が伝わる写真
就職面接の学生

 マイナビは11日、「2023年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」結果を発表したました。23年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生が地元(Uターン含む)就職を希望する割合は、62.6%(前年比4.8ポイント増)で、2年連続の増加となりました。コロナ禍前は求人倍率の高まりに合わせて地元就職希望が減少し、都市圏の大手企業への就職意向が高まっていましたが、コロナ禍以降は求人倍率のやや低下、景税状況の不透明感から地元就職意向が高まったとマイナビでは分析・推察しています。大学に進学した際と現在の地元就職希望割合の差が8.3ポイントと前年以上であることなどから、コロナ禍によりオンラインインターシップや就職活動が普及し、地元を離れても情報収集や選考が受けられることも要因と考えられます。一方、働く場所が自由になった場合の勤務先と居住地域の理想を聞いたとこり、最も多く選ばれたのが「地方企業に勤め、地方に住みたい」29.2%で、前年に比べると7.2ポイント減少しました。また、「東京の企業に勤め」①地方に住みたい、②東京以外の都市に住みたい、③東京に住みたいの合計が31.5%で11.8ポイント増加した結果でした。

 

 

就活中の学生の机

 地元就職を希望しない学生に、どのようなことが実現すれば地元就職をする可能性があるかと聞くと、「働きたいと思うような企業が多くできる」「給料が良い企業が多くできる」が4割を超える意見でした。地元就職を希望している学生のうち18.4%の学生が「東京の企業に勤めたい」と回答しており、胸の内の理想については「東京の会社に勤めたい」と思う学生は一定数いるようです。学生の自由コメントでは、「東京の企業の方が給料が高い」「オフィス街の方がモチベーションが上がる」「趣味の活動が行える環境に住みたい」などの意見が見られました。働く場所と住む地域の関する調査の結果ですが、実家に帰って将来の子育ての援助や複数世帯での生活で出費を抑え、自然豊かな環境で生活したいという希望がある一方で、交通や商業施設の利便性の高い地域(東京)で暮らすことを希望する学生など、就職先や暮らし方の様々な考えを持つ学生がいることがわかりました。根底には、安定した働き方と家庭生活の調和であり、安定した将来像の描ける地域と企業ということになると思います。多様な働き方を認める地方と企業は作ることができると思います。