多様化する労働契約のあり方について

労働政策研究・研修機構ではタイトルに関する調査を行い、このほど結果を公表しました。この調査は、労働契約法18条の規定に基づく無期転換ルールや多様な正社員の雇用に関して雇用ルールの明確化など多様化する労働契約のあり方について、実態などを的確に把握するために行われたものです。将来の生産年齢人口の減少に伴い、多様な働き方の選択肢を提示する企業も増えてきています。今回の調査でも「勤務地限定の正社員がいる」割合が9.6%、「職務限定の正社員がいる」が9.8%、「勤務時間限定の正社員がいる」7.5%おりいずれかのの限定正社員いると回答した企業の割合を集計すると、全体の18.3%となることが分かりました。今後、この傾向は増えてくると考えられますが、地域・職務・時間の限定される正社員と無限定の正社員の待遇等をどうように考えるかは、企業の課題となってきます。

 

 企業が正社員の定着が図るために導入する「勤務地限定の正社員」、職務を限定することで専門性や生産性の向上を促すための「職務限定の正社員」、育児・介護等と仕事との両立への対応のための「勤務時間限定の正社員」など導入の目的は違っても、これからの人出不足・ワークライフバランスの効果を考えると導入しない選択肢はないと考えます。多様な正社員の限定内容を変更した理由は、どの区分でも労働者の希望という割合が最も多く、事業所の閉鎖、人出不足等の企業理由をうわまっています。多様な正社員の労働条件の限定内容の変更した際の手続き(複数回答)としては、「個別の従業員の同意を得て、個別の契約により変更した」「個別の従業員の同意を得て、就業規則等に則り変更した」のいずれかを選択した企業が8割超えとなっています。家庭の事情等により無限定の正社員から、やむを得ない理由で限定正社員の転換を希望する正社員も増えることが予想されますが、就業規則による変更規定と個別の事情にあった労働契約の準備が必要な時代になりつつあると感じました。