SDGsと中小企業の取り組みについて

 SDGsをビジネスチャンスにつなげようと取り組みを始める中小企業が増えていました。取り組み内容や方法など企業が作り出すために、手探りの状態でSDGsに向けた取り組みを進めている中小企業が大半なんだそうです。新規事業を立ち上げる際、事業のアイディアは次から次と浮かんできますが、自分たちの会社は何を目指し、どのように社会に役立つかを考えずに,顧客の確保や売り上げに期待してもうまくいかないことが多々あります。早い段階で企業理念やビジョンを会社全体で共有し、商品やサービスなどにより社会にどんな価値を生み出すかの発想が決まれば、目標などの数字も固まり経営計画もきちんと立ってきます。SDGsの取り組みも全く同じで、会社のミッションやビジョンを社内で共有する必要があります。

 

 SDGsには、2030年のあるべき姿を描いた17の目標と、それら目標を達成するために具体的な169個のターゲットが設定されています。中小企業がSDGsに取り組むメリットとして、取り組みが取引先や消費者に浸透して企業のイメージ向上につながります。企業イメージが良いと消費者は価格に左右されずにその企業の商品やサービスを選択してくれ、大手企業やサプライヤーもSDGsに配慮する企業を確認する動きもでてきており、企業の生存戦略につながる時代の到来といっても過言ではありません。環境問題や人権の尊重、格差の是正など社会的な課題に対応する企業の姿から、社員の働きがいや生産性の向上につながり、これまでの企業活動からビジネスにおけるパートナーとして新たな事業を創出する機会が生まれます。

 

 

 SDGsの取り組み方は、既存事業の強化と新規事業の創出の2つの目的によって異なります。中小企業は、多くのリソースを必要とする新規事業の創出より既存事業の強化が取り組みやすく、スピーディに効果が出やすいようです。取り組みの方法として、社内でSDGs推進するメンバー・チームを立ち上げ基礎知識の学習と自社事業とSDGsの17目標を紐づけて整理する必要があります。企業の中長期的な戦略となりますので、メンバーには経営側を含めた人選を行い、SDGsの本質の理解は難しいので外部講師の研修も検討が必要になるかもしれません。その上で、社会に最大の価値を生み出すであろう自社事業と強みが活かして、貢献できる目標を見極め、169のターゲットから優先的に取り組む課題を決定します。

 

 目標が設定されれば、目標管理の取り組みと同様で進捗を測定する評価批評(KPI)を決定する必要があります。中小企業のSDGsの取り組みで重要なことは、経営者の理解とトップダウンで社内に浸透させることです。新規事業の創出でも課題となる経営理念とビジョンの社内共有化と同様にSDGsを推進をする上で壁になるのが「社内浸透」です。直ぐに結果が出なくても、取り組みの内容や経過などを社内報や朝礼など様々なシーンで発信することで、メンバー以外の社員も自分事として自発的にSDGsに向けたアクションを開始します。SDGsは世界共通の国際目標でありながら国連は一切のアクションについて言及していないので、企業の行う取り組みにも正解も不正解もありません。コロナ禍でビジネスのあり方も大きく変化する時代に、一つの目標に向けて企業・社員が動きだすことが大事なことと感じています。