コロナ第3波と職場の感染対策

 国内の1日当たりの新型コロナウイルス感染者数が、今月に入り過去最多を更新して以降、各都道府県は間もなく来るであろう「第3波」到来に危機感を募らせています。政府は、感染予防対策をしっかり講じた上で経済活動と両立させながら経済を回復させていくことを強調しており、GOTOトラベルの見直しは当面必要ないとの見解を示しています。過去のスペンインインフルエンザ感染爆発の例から推測すると、12月から3月までの期間において感染拡大のピークを迎え、春に向けて収束の兆しがみえるようになると思われます。この間、企業としての感染対策を講じながら事業を継続させることが、経営上の重要な課題になります。

 

 事業継続計画いわゆるBCPにおいて、企業の対策として感染拡大の状況に合わせ、3密の解消として事業規模の縮小を決定するプロセスを構築することが重要です。従業員の感染(疑い)またはその家族の感染によって失われる労働力を想定して、生産活動を停止することによって失われる利益を最小限に止めるためにも、感染拡大下でも継続すべき業務の決定を行う必要があります。一時期でも事業の全部を停止してしまうと再開に時間がかかってしまうこと、収束後の生産量を100%に戻すにも時間がかかることから、通常の3割~6割の事業活動と感染防止対策や中核業務のクロストレーニングなどの計画を事前に作ります。この結果、感染の波の3~4か月に合わせて、計画休業の時期や助成金活用など有効な手立てが見えてきます。この計画作成は、労使協調のもとで作ることに大きな意味があります。

 

 現在、新型コロナの感染経路としてわかっているのが、飛沫・接触・空間の3つです。特に空間感染については、空気の乾燥するこれからの時期がウイルスが上にあがり、感染リスクの高い時期を迎えますので、換気等の対策が重要です。ウイルス感染は、感染源があり、感染する経路(飛沫等)があって、感染する人がそこにいることで感染します。逆に考えればこれらの3要件のいずれかがなければ、感染しないということになりますので、要件の排除・遮断などの方法を考えることになります。企業においては、感染源の確認と対策、事業所内の感染経路となる場所、行動の洗い出しと対策、不要不急の業務からリモートワークに移行できる従業員を選んでおきます。リスク・クライシスを管理する事業継続計画はこのようにして作られます。

 

 事業を継続するのあたり重要なことは、感染拡大期にあってもなぜ仕事をしなければならないかの意味付けです。これは、経営者が基本理念として決定してください。利益の確保などではなく抽象的でもいいので社会における自社存在の意味について書き出してください。それを実現するためにどのような方法があって、全社一丸となって実現のために何をなすべきかを経営者と従業員が一緒に考えてください。理念・行動に関する事項を「規程」として、より具体的は行動フローを「マニュアル」にし、新型コロナの企業方針や政治・行政の対策・変更事項などを都度バージョンアップができる「ガイドライン」として準備されると良いです。企業では、このように作った対策が一番効果があります。