新型コロナ事業継続計画と雇用調整助成金

 新型コロナウイルス感染拡大が続いていますが、感染症BCPでは感染のリスクを軽減しながら、安定的に自社の製品やサービスを供給できる体制の構築を主力においていくことになります。リスク管理や安全衛生管理のマネジメントシステムを効率的に動かすために責任者・担当者を決めて、すべての従業員・関係先との情報の共有や防止策を検討、実施していく必要があります。感染機会を減らすための行動変容(在宅勤務・外出を控える等)、会社の入退館管理に関して組織の対応が必要になります。社会全体が業務の休止・自粛の傾向ですが、収束時期が見えない現在でも、事業継続計画の発動の時期や経験のない緊急行動における人員・内部の突発的な問題についても可能な限り、認知・想定しておく必要があります。

 

 また被害の想定についても考える必要があります。感染が広がり始める早期の流行期から流行のピークから収束まで感染者と時間の関係が鐘のような放物線を描くことが予想されます。期間については、数か月程度を考えて流行の早期では、30%程度の生産減・減収の予想としてピーク時では60%程度の減、流行の収束に向けて徐々に通常の業務へと進むイメージを例として考えられます。流行のピークにおいても操業を停止することなく稼働することが、収束に向かう時点でも顧客を失うことなく早期の復旧が可能となります。生産量の減少により企業収益が悪化することも予想され、数か月にわたり人件費などに苦慮され、雇用を確保に悩まれるかもしれません。解雇することなく一時的に休業等を命じるときの休業手当の助成として、雇用調整助成金が役立ちます。

 

 

 雇用調整助成金は、原則、景気変動等による変化により、生産量や売上の減少により事業縮小により企業収益が悪化したために、従業員の休業等を行わなければ時に休業日に発生した休業手当の一部を補填する助成金です。助成金ですので従業員を解雇することなく継続雇用する事業主を支援する返済必要がない運転資金と考えてもらえば良いと思います。受給にはいくつかの要件がありますが、新型コロナ感染症においては、すでに6つの要件が緩和されていますので、まずは該当するか否かを確認ください。

 

 休業開始前の生産指標の確認期間を3か月から1か月に短縮しており、かつ事業所設置後1年未満の事業主についても特例により助成対象としています。重要なのは生産指標における確認期間において売上や生産高が10%以上減少していることですが、証拠書類は事実であれば私的な記録でもよいので決してあきらめないでください。但し、これらが事実に反する場合「詐欺罪」として立件され、厳しい社会的制裁がありますのでご注意ください。助成対象となる休業を行うにあたり、上記の申出書と事前の計画届が必要で、初回申請においては申請要件の適合性確認のため2週間前を目途に提出するのが原則ですが、今回は5月31日までの事後提出を例外的に認めています。その他、詳しい内容については最寄りの労働局窓口にお問い合わせください。