新型コロナウィルスの企業対策について

 中国の武漢市を感染源とする新型コロナウィルスが世界中に広がりを見せています。日本でも本日、感染症法に基づく感染症に指定されるようです。2月上旬の施行を目指すようですが、施行後は患者の強制入院や就業制限が可能となります。

企業としては不測の事態に備え、事業を継続しながら、ウィルス感染から従業員と顧客を守り、地域と国民の生活を守る準備をしなければなりません。既に新型インフルエンザ事業継続計画(BCP)を策定していればほぼ同様の対策で大丈夫と思われますが、まだBCPの作成していなければ早急に作成の必要があります。感染拡大期が数か月に及ぶことを想定して作成することをお勧めします。

 

 インフルエンザや麻疹などを引き起こす細菌より小さなウィルスの存在を人類が知ったのは100年ほど前、その実態はゲノム科学の進歩とともに解明はされてきましたが、まだまだ多くの謎に包まれているのが現実です。ウィルスは、自分自身では子孫を残す(増殖)ことができないために、宿主(人間)の細胞を借りなければなりません。ウィルスが体内に侵入する場合、そのほとんどが、口、呼吸器、消化器など外界に開かれた粘膜から侵入し、細胞内で増殖して出芽によって細胞の外へ放出されます。ウィルスが侵入しても、人体に備わっている免疫系によって高熱を発し、防御・排除することができます。細胞を乗っ取り破壊し、次の細胞に感染するわけですが、細胞どころか宿主そのものを殺してしまうウィルスがあります。エボラ出血熱、SARSなどがそうです。

 

 

 今回の新型コロナウィルスは、H5N1型鳥インフルエンザ、SARSと同じ2類感染症相当とみなすようですので、甚大な人的被害は想定したほうが良いようです。「心配しすぎた!」で終われば良いのですが、H5N1型鳥インフルエンザの国内死亡者数が推定17万~64万人とされていますので、企業においても従業員の多くが欠勤し、人員の確保が困難になることや物流の障害によりサプライチェーンが断絶することが考えられます。医療機関の受診や入院が困難になることで社内での感染者の搬送・受診の計画を立てる必要があります。

 

 現時点で確認されている感染経路は接触・飛沫のようですので、人込みでは2メートル以上の人と距離を置くこと、手洗いを積極的の行うことで感染を予防することができそうです。ウィルスは自分では動けません。新型ウィルスに関心を持って、日常行動で目をこするなどの癖がある場合は、ドアノブにウィルスが付着していれば感染リスクが高まりますので注意してください。企業において、ウイルス予防に関する教育・周知(ワクチン完成までの解熱方法等)、危機管理組織の設置・運営、感染防止対策の実行、事業継続計画の実行などの立案・設計を急がれることをお勧めします。