台風19号災害に伴う雇用調整助成金の特例措置

 10月21日、厚生労働省から今般の台風15号及び19号に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して雇用調整助成金の特例措置を行うことを発表しました。雇用調整助成金は上記の理由により一時的に休業や教育訓練などを行う、または出向を行うなどにより労働者の雇用の維持を図る場合に休業手当、賃金などの一部を助成するものですが事前にハローワーク等への届け出が必要になります。本来、計画届は事前の提出が要件となりますが、台風15号・19号の災害に伴うものについては、それぞれ9月9日・10月12日以降に初回の休業等がある計画届については、令和2年1月20日までに提出があれば遡及適用されます。

 

 台風に伴う「経済上の理由」とは風水害による直接的な被害そのものは経済上の理由にあたりませんが、災害に伴う経営環境に悪化については経済上の理由にあたり、それによって事業活動が縮小して休業等を行った場合は助成対象になります。厚労省では経済上の理由について以下のように例記しています。

 *取引先の浸水被害等のため、原材料や商品等の取引ができない

 *交通手段の途絶により、来客がない、従業員が出勤できない、物品の

  配送ができない

 *電気・水道・ガス等の供給停止や通信の途絶により、営業ができない

 *風評被害により環境客が減少した

 *施設、設備等の修理業者の手配や修理部品の調達が困難で、早期の

  修復が不可能

 

その他、実施済みの特例措置、追加措置等も発表されています。

 

 既に実施済みの特例措置として、最近3か月の生産量、売上高などの生産指標が前年同期10%以上の減少を要件としていますが、確認期間を3か月から1か月に短縮しています。災害発生時に起業後1年未満の事業主に対しても助成対象とする特例措置が実施されています。本来であれば雇用保険被保険者数及び受け入れている派遣労働者の最近3か月間の月平均雇用指標が前年同期と比べ中小企業では10%を超えかつ4人以上であるときは助成対象となりませんが、これも緩和され対象となります。

 

 追加の特例措置として休業を実施した場合の助成率が中小企業では3/2から5/4に拡大されます。(教育訓練・出向は除く)また、支払い限度日数が「100日」から「300日」引上げられ、新規学卒採用者など雇用保険被保険者期間6か月未満の労働者についても助成の対象となります。その他、過去に雇用調整助成金を受給したことのある事業主であっても、一定の緩和措置が取られていますが、支給要件等の詳細については最寄りの労働局の助成金相談窓口またはハローワークにてお尋ねください。