これからの求人募集

 毎週日曜日、新聞の求人募集広告、昨年まで5社だったのが今週は1社になってしまいました。新聞広告、フリーペーパーなどの紙媒体のメディアが主流であった時代から、転職サイト・採用サイトなどのWEBサイト、SNSやメッセンジャーアプリの活用など掲載方法が多様化しています。それぞれメリット・デメリットがありますが、実際に人手不足で困っているが求人募集しても全然人が集まらず困っている経営者・人事担当者は採用につながるなら多少の金銭的負担なら我慢できると思われるでしょうか。昨今、「人手不足倒産が過去最多」などのニュースを目にする機会が増えたかと思います。近年の人手不倒産は労働力人口の減少が原因で、人手が確保できずに倒産に追い込まれる企業が増加していると考えられているようです。

 

 人がいれば受けられた仕事も、受けたくても受けられない、また新入社員やアルバイトが確保できず、マンパワーが足りないばかりに人手不足倒産にいたる倒産パターンがあります。人材はいくらでも確保できる感覚でいて、時代の変化に追いついていけなかったいうことが多々あるようです。あるいは、能力が高くリーダーシップもある有能な社員ほど転職や独立を考えます。そのような中核社員の退社による事業ダメージにより倒産いたるパターンもあります。エンジャパン(株)が行ったアンケート調査で退職を考えたきっかけの第1位が「給与が低かった」(39%)、第2位「やりがい・達成感を感じない」、第3位「企業の将来性に疑問を感じた」いう結果でした。貴重な中核人材の育成が企業の経営課題となる昨今、大きな痛手となります。

 

 人手不足による人材確保に目が行き、業務遂行の中核をなす社内の人的資源(HR)を忘れがちですが、新規採用以上に留意すべきは中核人材の職務軽減や処遇改善です。社内事情や業務に精通した彼らこそ、AIやICT進展の先にある新たな仕事、イノベーションを起こしてくれる大きな力です。そのためには、業務の軽減と労働時間の短縮が課題となります。中核人材の業務プロセスを洗い出し、業務フローを作成して「単純・反復作業」「低難易度作業」「職務サイクルタイム」などからパートタイム労働者ができる仕事群をまとめます。「仕事基準」で求人募集を行い、中核人材の労働時間の時間短縮を図ろうというわけです。

 

 実務では、それでなくても忙しい中核人材にこの作業をやってもらうのではなく、私がヒアリングを行い業務フローを作成、要件の確認を行い、仕事群をまとめます。作業を一から教えるのも負担になるので、仕事の全体像、作業の手順をまとめた写真入り業務マニュアルも同時に作成します。入社後の「仕事」が決まり、「募集に関する人間像」のイメージが経営側できまれば求人媒体を通じて募集をかけます。求職者にとっても具体的な仕事や条件面が分かるので応募しやすいようですし、入社後の離職も少ないようです。これからの求人募集は「仕事基準」で行うほうが、「作業標準」から必要人員(求人募集人員)が分かり、ムダ・ムリは省き、軽減された労務コストを中核人材に配分(昇給)する。「働き方改革」の目指す方向です。