求人募集に役立つ20代の転職・仕事観

 「団塊ジュニア世代」「就職超氷河期」と初めて称された時期の年代で、新聞記事や世間の動向にさらわれるままに「就職が可能なだけ貴重だ」などと、働くところを慌てて決めてしまった人たちが、今、転職に動き始めています。景気の回復と企業の人材不足が顕在化したことなどにより、学生のほうが強気に出られるようになるなど新卒者の就職活動も変わりました。また、若年層は転職に対する抵抗感がなくなってきているといわれ、積極的にステップアップを目指しているようです。地方の中小企業では、若い人材を確保するのに苦労していますが、20代の転職・仕事観を知り、企業風土を変えていくことも大事な時代ではないでしょうか。

 

  企業の人材採用・教育など手掛けるエン・ジャパンは4月11日、2034歳の男女を対象とした「20代の転職・仕事観意識調査」結果を発表しました。それによりますと転職先を選ぶ際に重視することは、20代では「仕事内容」(82%)、「勤務地」(81%)、「事業内容」(76%)などとなっています。転職先を選ぶ際に重視することについて、年収別に見ると、年収800万円以上は「事業戦略」、「ビジョン」、「事業内容」を重視し、年収400万円未満は「休日」、「オフィス環境」、「勤務地」を重視するとしています。年収800万円以上が重視する項目についてと、年収400万円未満が重視する項目では、まったく真逆に33ポイントから11ポイントの差になっています。

 

 自分のキャリアアップを目指し、高収入を得ようとするビジネスパーソン群は、企業の事業戦略やビジョン、事業内容の興味を示すようです。20代、30代を含めた全体としてのキャリア・キーワードランキングでは、「プライベート」「評価」「時間」「両立」「充実」の順になります。年収800万円以上では、「貢献」「社会」「社会貢献」というキーワードが上位に挙げられ、自分の仕事と社会への貢献度がリンクする事業に携わりたいと考えているようです。

 

 全体のキャリア・キーワードワードで、年齢別の特質として30代では「会社」が第1位に入り、30代では上位5位以内に入らなかった「ワークライフ・バランス」が20代の5位になっています。この違いについて30代前半では、他の質問内容から企業の将来性や社風などを重視する傾向があるのかもしれないと考えられます。20代では働き方改革でも「労働時間の短縮」がテーマになっていますが、長時間労働をせずにプライベートを大事にして、子育てなどの家庭生活と両立できる働き方が望ましいと考えているようです。長く続いた戦後日本の企業文化が大きな岐路に立ったことは間違いなく、当面の命題は「労働時間短縮」と「生産性向上」のようです。