企業の人材不足、対策はパート従業員の戦力化?

 エン・ジャパンは1月29日、2019年「企業の人材不足状況」についてアンケート調査を行い762社からの回答結果を発表しました。今年の採用などの人材戦略の参考となる調査のようです。また、厚生労働省から一般職業紹介状況(平成30年12月分及び平成30年分)が発表されていますので、併せて紹介します。

 エン・ジャパンの調査では、「人材が不足している部門がある」と回答した企業は89%で、16年調査に比べて5ポイント上昇しています。業種別では、「IT・情報処理・インターネット関連」、「不動産・建設関連」、「メーカー」がいずれも91%でトップ、サービス関連が90%で続きます。不足している職種は、「営業職(営業、MR、人材コーディネーター他)」が35%で最多となっています。

 

 人材不足の悩みや課題に対する担当者の意見として「高い給与を提示して採用活動をしているが、既存社員の給与が低いままの歪みにより人材が流出し続けている」(不動産・建設/50~99名)、「経営の効率が優先され、必要最小限の人員体制とせざるを得ず、既存社員の負荷が増大している」(流通・小売/50~99名)などがあります。

 また、働く人たちの意識の変化から、「求職者の目線も高まっており、給与だけではなく、休みの多さや残業の少なさなどが求められる」(サービス/100~299名)。若者の大手企業志向から、「質の良い人材が都市部や大企業に流れ、地方の中小企業が苦戦している」(メーカー/100~299名)という意見があります。

 

 

 人材不足の原因びついて、「退職による欠員」(57%)がトップで、続いて「中途採用で人員確保ができなかった」(51%)となっています。大きな要因として「人手不足」がありますが、この傾向はますます高まります。業務に関しての原因として、「既存業務の拡大」(36%)、「業績好調による業務量の増加」(30%)など、人材不足との関連もありますが業務改善の余地もありそうです。平成30年の福島県の有効求人倍率は、年間で1.52倍、12月対前年比0.2ポイント上昇と採用が厳しさを増しています。(資料参考:このページからダウンロードしてください)

 

 雇用形態別では、正社員、パートを除く常用者の充足率が前年に比べて低くなっていますが、パートタイム常用では0.6ポイントの向上がみられ,

近年の短時間労働(プチ勤務)の広がりが続く傾向にあります。人材不足の対応について、9割近い企業が欠員の補充をトップに上げていますが、正社員採用の苦戦を考えると、2位の既存業務の効率化(ICT化、標準化等)、3位の既存社員の教育・能力向上などが堅実な方向性なのかと思います。今後、女性・高齢者パート従業員の比率が高まってきますので、この働き方の人たちの戦力化をどう考えるかがポイントになります。

 

 

一般職業紹介状況(平成30年12月分及び平成30年分).pdf
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