組織活力と管理職の悩み

 我が国の人口構造の変化は、働き手の不足だけではなく、多様化する個人の豊かさや希望、価値観など従来のビジネス・マネジメントとは違う本質に大きな変化が起きています。雇用の流動化、ビジネス環境の激動的な変化、答えのない時代に向かう部下の主体的対応と成果を生み出すための共創型・コラボレーションなど、企業は人と組織の新たなマネジメントの仕組みを作っていく必要があります。新たな時代の人の組織をマネジメントする管理職の役割はますます重要になっていきます。12月6日、日本能率協会は部長・次長200人、課長職200人を対象として「組織活力とマネジメント意識調査」を実施し、このたび結果を発表しました。

 

 自身がマネジメントをしている部・課について7割以上が「活気がある」と回答しており、理由としては「困ったときの助け合い」「情報共有や学びあい」「創意工夫ができている」を上げています。日頃のマネジメントの悩みは「特定の人に仕事が偏る」が、「活気がある」「活気がない」と回答した部課長の4割を超え、ほとんど差がない結果となっています。日頃のマネジメントで心掛けていることでは、「活気がある」と答えた部課長では、34.5%が「責任は自分でもつこと」と答えたのに対して「活気がない」と答えた部課長では、25.7%と10ポイント近い差がみられました。

 

 「活気がない」と答えた管理職の理由については、「困ったときに助け合うことがない」(15.9%)が、「活気がある」と答えた層に比べて33.6ポイントの差があります。その他「情報共有や学びあい」「創意工夫ができていない」など活気がある部署に比べて大きな差があるようです。回答欄から推察するには、活気がない部署の管理職の特性として、チームビジョンや目標が部下に伝わらないことを悩みとしていますが、部下の多様性への理解が乏しいこと、部下への信頼度が低く部下への権限・責任の委譲ができずに仕事を任せられないと感じているようです。

 

 新しい時代のマネジメントは、信頼・創発・自己組織化の啓発など人の成長を支援する役割が大きくなっていきます。仕事と家庭生活の両立に働く人たちが軸足を変えてくれば、労働の価値も給与を生み出す労働と給与はない家事も立派な労働と捉え、人生における働く意義も個々人が哲学として確立していくと思われます。目標を設定して達成する仕事の進め方から部下の主体的な取り組みを支援する役割としてのマネジメントに変わっていくものと思います。時代は大きく変わります!