来年の景気は「人手不足」が最大の懸念材料

画像;正月の縁起物

 12月8日に発表された7-9月期のGDP成長率2次速報では前期比(4-6月)に比べ0.6%増、年率換算でも2.5%増と7四半期連続のプラス成長になっています。2018年の景気見通しに関する企業の見解について、帝国データバンクは14日、「2018年の景気見通しに対する企業の意識調査」結果を発表しました。2017年の景気動向、「回復」局面だったと判断する企業は 21.2%となり、前回調査(2016 年 11 月)から 15.5 ポイント増加し、 4 年ぶりに2割台に回復しましたが、地方においては景気回復の実感がないとの声もあがっています。地域、業種で景気回復の濃淡がみられるものの、2017年は景気動向が上向き傾向が強まった年となったようです。

 

 2018年の景気について「回復」局面を見込む企業(20.3%)が、2017年見通しを聞いた前回調査(11.0%)より10ポイント近く増加しています。回復を見込む企業からは「東京五輪のインバウンド効果」を期待する声が多く、半導体やスマホ、自動運転関連など好調な業界からの積極的な設備投資に期待する声や適切な財政政策に実施の要望が多いようです。他方「悪化」をとする企業からは、イギリスのEU離脱や日銀総裁任期満了など景気を左右するマイナス材料や人手不足が深刻化して注文に応えられないという声も上がっています。ネット通販の台頭によりリアル店舗業界の厳しさが増す、地方から関東圏に集中するだけなどの地方企業の意見もありました。

 

 

画像;お守り

 2018 年の景気に悪影響を及ぼす懸念
材料を尋ねたところ、「人手不足」が
47.9%で最も高く、前回調査(2016 年 11 月)から 19.5 ポイント増加しています。労働市場がひっ迫し、企業の約5 割が人手不足と捉えているなか、景気への悪影響を懸念する企業が急増していることが浮き彫りとなりました。「人手不足が今後の見通しに影響する」(建設業・青森)、「人件費の高騰が零細企業の人材確保を難しくしている」(繊維製品製造・群馬)など人手不足による悪影響を指摘する意見が多くみられたようです。

 

 今後の景気回復に必要な政策として「所得の増加」(40.8%)「雇用対策」(29.3%)を望む声が前回(2016年調査)より増加しています。雇用対策では正社員が不足している企業では3社に1社が必要と考えていて、「出産・子育て支援」(23.0%)「介護問題の解決」(18.5%)に要望が多いようです。今後、地方・中小企業での若年者の雇用が難しくなる傾向が強まりますので、人材の採用・配置などの企業の人事・労務マネジメントの重要性が増していくと思われます。