自ら進める働き方改革

 「働き方改革」の名のもとに長時間労働の是正、ワーススタイル変革、テレワーク、イクメン・イクボス、女性の活躍の推進など政府は次々と施策を打ち出してきていますが、企業では何から着手すべきか悩ましいのが現実かと思います。長時間労働の是正など労働時間の短縮が最優先課題のように叫ばれていますが、この改革の最重要課題は生産性向上にあります。労働時間に捉われる働き方から職務基準へ・・今までの日本の労働観を根本的に変える変革になることでもあり、しばらくは混乱が続くかもしれません。

 

 人手不足の現状で、今の仕事で手一杯で自己改革まで考えられないと先延ばししていると、今の仕事もなくなるのではと不安がよぎることはありませんか?それでなくても日本人は、与えられた仕事を所定の労働時間ギリギリまできっちり使って丁寧に行う傾向があります。勤勉さゆえか何度も時間の許す限り確認を怠らないような仕事の進め方が、好感度が高く組織内で共感・共有されると長時間労働を容認する残業体質の企業風土が醸成されることになります。このような場合、業務を最短で仕上げる目標を持ち、個人の仕事の効率化を図り業務の改善を図る必要があります。

 

 

 逆に仕事は早いが、精度が低く雑なタイプの人もいます。考えるより体が先に動いて要領よくこなしているように見えますが、業務全体の俯瞰が出来ず、業務の流れや実施手順を理解せずに動くので、仕事の精度が低く、スキルも身につきません。仕事を短時間で仕上げることが重要なことではないことに自ら気づき、仕事の精度を上げ、質の改善を図る必要があります。働き方改革の目指す方向性は、仕事の質・量の改善と生産性向上にあります。

 

 「汝の時間を知れ」とは、20世紀経営学の第一人者ドラッカーの言葉です。成果をあげるためには自分の時間の使いかたを知る必要があります。以前読んだ本に、「生み出す時間」「種まきの時間」「投資の時間」「処理する時間」「ムダな時間」この5つの時間を制する者がビジネスを制するということが書かれていました。時間を無駄に使わないためにも、効果的な仕事の進め方を考え、仕事の成果が上がる状態を継続する改革を進める必要があると思います。働き方改革はこんな一歩から始まるのではないでしょうか。