
今年3月に「働き方改革実行計画案」が示され、9つの検討テーマと19の対応策について項目ごとの施策が実施されています。例えば、女性就業が進む中、税制、社会保障制度の改定(配偶者控除等の改正・厚生年金適用拡大)など働きやすい就業環境を整備するとう名目で、今年5月は企業に向け「配偶者手当」の検討、見直しが要請されています。パートタイム労働者の就業調整の要因を取り除くことが、女性が活躍しやすい環境の整備として推進されている施策です。
さまざまな業種、企業様の働くひとの採用など人材活用の仕事に関わらせていただいて、政府が示す長時間働きたい女性は少ないと感じています。女性の就職活動は労働市場調査会社の発表でも、4時時間以内の勤務を希望する主婦が年々増加しており、それの呼応するかのように3時間以内の求人を希望する企業が増えています。主婦求職者のパート探しの優先順位は、通勤時間、勤務時間、時給の順になっています。人手不足に悩む企業様の人材活用のキーワードはプチ勤務(短時間労働)です。

正社員を募集してもなかなか採用できず、人手不足の影響が従業員ひとり一人の業務負担が増えている実態が多くみられます。家事や子育てがおろそかになることを嫌い、働くことの時間さえ合えば働きたいと思っている主婦の方はいらっしゃいます。従業員の業務負担の軽減のためにも、可能な時間帯での勤務を労使双方で検討し、短時間でのシフト構成は有効な人材活用です。
長く働いてもらうには業務の洗い出しや担当する業務の検討が必要ですし、企業にとって貴重な人材として育てる必要があります。時給で働いてもらいますが、仕事・人に対する期待値(パートさんのとっては自分に対する重要感)を満たしてあげる必要があります。時給が高いだけのインセンティブな動機は、内的動機付けを阻害すると心理学の一般論です。パートさんであっても、自己成長、自己実現に向けた行動を喜びと感じられる方がたくさんいます。そのような機会、勤務体制を全社員が理解、共有することが大事です。