中途採用の難しさ

 前回のブログでは、日本商工会議所の調査報告から、人手不足の対応について、即戦力になる中堅層、一定の経験を有した若手社員などの中途採用に注力している報告について記事にしました。今回は、リクルートワークス研究所の2016年度下半期の「中途採用実態調査」の報告を紹介したいと思います。正規社員の中途採用実績は、前年に比べて微増となっていますが、業種により人員の確保に好不調の傾向が分かれるようです。

 

 中途採用における人員の確保状況ですが、「確保できなかった」44.3%と過去4年の同時期に比べて最も高く中途採用が一層困難な状況になっているようです。従業員規模では従業員300人~999人規模の企業の採用が堅調で、業種別では、「不動産業」「金融業」などが高い水準にあるようです。その一方「建設業」「運輸業」「医療・福祉」などが、「確保できた」企業より「確保できなかった」企業が上回っている結果となっています。

 

 

  2016年度下半期の中途採用の応募者の集めやすさでは、「集めにくかった」企業が43.9%、「集めやすかった」4.4%とこちらも過去4年で集めにくさでは最も高い水準になっています。「建設」「飲食・宿泊」「医療・福祉」「小売業」で苦戦する中で、不動産業では、「未経験者の採用」などの採用幅を広げた結果、

増加率が大きくなっています。中途採用における「未経験者」の採用実績では、「小売業」「その他製造業」「金融・保険業」高い結果になっています。

 

 新卒者の採用が低く(7.7%)、中途採用率が高い(92.3%)「医療・福祉」では、中途採用における未経験者比率が23.7%と最も低い状態にあります。業種内での経験者の移動が活発な傾向にあり、むしろ離職者を出さない施策が人材確保の優先課題になります。同様な傾向がある業種として「飲食店・宿泊業」があります。また、反対に未経験者比率が高い業種として「小売業」があります。こちらは、業務に関する教育対策として「業務マニュアルの作成」など、業務指導の簡略化、自己啓発化の仕組みが必要です。