男女間賃金格差が過去最少に

 2月22日、厚生労働省は、平成28年賃金構造基本統計調査の結果を公表しました。これは厚生労働省が実施する最大規模の賃金調査であり、今回は10人以上の常用労働者を雇用する全国の主要民営事業所の客体(65,881事業所)のうち、有効回答を得た事業所(49,783事業所)について集計したものとなっています。賃金実態を、雇用形態、職種、年齢など様々な観点から調査を実施しますが、今回の調査結果のなかで、最も注目されるのが男女間の賃金格差です。

 一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の男女計の賃金は304,000円(前年比0.0%)、男性では335,200円(前年比0.0%)、女性では244,600円(前年比1.1%)となっています。女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性=100)は、過去最少の73.0となりました。昨年は女性活躍推進法が施行されるなど、女性の雇用が積極的に進められる中、その格差は確実に小さくなっています。

 

 

 厚生労働省では、平成22年に「男女間の賃金格差解消のためのガイドライン」を作成し、賃金や雇用管理の在り方を見直すための視点やツール、労使による自主的な見直しの取り組みを支援してきました。今後もこの傾向は続きますので、企業にあっても賃金・雇用管理の制度面、運用面の見直しを進める必要があります。また、昨年4月から始まった女性活躍推進法に基づく一般事業者行動計画(300人以下努力義務)のポジティブアクションの推進にも力が入りそうです。

 

 調査でもお分かりのように、男女間の賃金格差の縮小は評価されますが、バブル崩壊以降、男性の賃金が頭打ち状況には大きな問題を残します。同一労働同一賃金にながれは、正規・非正規賃金格差に縮小などさらにこの傾向を強めると思います。働き方改革に向けた企業の取り組みが、ますます重要になってきます。