個人型確定拠出年金(iDeCo)について

 2017年1月より、専業主婦、公務員、企業年金のあるサラリーマンなど加入できなかった「確定拠出年金」に、原則、全国民が加入できることになりました。国民年金や厚生年金のような強制的に加入させられる年金ではなく、任意によって加入することができ、将来給付される年金額が運用次第で変動する年金の制度です。今回、制度化された愛称ideCo(個人型確定拠出年金)は、税制面で非常に優遇されており、長期に資産運用手段として一考に値すべき年金です。

 

 個人型確定拠出年金のメリットは税制面での優遇措置の大きな3つのメリットに加え、制度上のメリットがあります。一つは毎月の掛け金が全額所得控除になることで、生命保険料控除とは比べものにならないほどの節税効果があります。年金を受けとる時にも、一時金、年金とも控除対象となります。3つ目が投資信託の分配金等の投資利益が非課税です。制度上のメリットとして、拠出された年金は、個人単位で管理されるために破たんリスクがありません。また管理された個人年金は確定拠出年金法第32条によって換価不要な資産として保護され自己破産しても財産として残ります。

 

 

 税制メリットの多い個人型確定拠出年金ですが、客観的、冷静に考えてみれば国の公的年金制度はここまで困難な事実に至ったかと考えざるを得ません。企業年金制度も近年の厚生年金基金特例解散にみるように、維持そのものが困難になっています。自分で老後の年金を積み立てて、自分の老後を守ってくださいとの国のメッセージなのでしょうね。デメリットとして、もともと企業年金(退職金)のファンドなので60歳まで解約(引き出し)はできません。そして利用には手数料がかかります。また、年金投資の基礎的な知識と分散投資の専門的技能が必要になります。

 

 私は非常に複雑な思いでこのブログを書いていますが、公的年金制度が特に若い世代の受給できる年齢において、現在とは大きな違いがあります。日本では投資信託の普及が進みませんでしたが、運用を一任した銀行の多くの倒産を見てきた欧米では自分の財産を守るために学習を重ね投資信託を資産運用の手段としてきました。メリット・デメリットを熟考して自分の老後資産の運用を考える良い機会かもしれません。