
企業が抱える経営課題には、さまざまなものがあります。平成28年7月に(公財)全国中小企業取引振興協会「規模別・業種別の中小企業の経営課題に関する調査(要旨)が発表されました。企業全体では、新規顧客の獲得を重要な経営課題とする割合が最も高くなりました。次いで、既存顧客との関係強化、人材の確保となっています。業種別にみると、新規顧客の獲得の割合が最も高いのは、製造業、飲食以外の小売業、卸売業、宿泊業、その他サービス業となりました。一方、飲食業と建設業、運輸業では、人材の確保の割合が最も高くなりました
この調査では、回答企業の売上高によって4段階の区分を設けて結果をまとめています。それによると、売上規模の小さな企業では新規顧客の獲得、既存顧客との関係強化が重要な課題と認識されており、売上規模の大きな企業ではその他に、人材の確保や人材育成の強化等を重要な経営課題に挙げる割合が高いという結果となっています。人材育成等の従業員関連取組を利益に上げるポイントとして、多様な情報源を活用とした取り組み内容の企画・検討から従業員意見等をくみ上げ市場開拓、新商品の開発、継続的な教育などを実行して、成果を報酬として還元する仕組み等を確立することで経営力強化を図ることとしています。