社会保障制度改革と生命保険の役割(3)

 介護の現物給付保険なるものが現代にできるのかといえば、可能性は低いと思います。施設介護を含めた介護・高齢者福祉は、措置から保険へと変わり、金融商品の利回りも低く、高い金利の時代であれば保険事故(介護を要する状態)の保険原資を運用して「終の棲家」を提供するような保険を作ることができたかもしれません。しかし、将来の問題を数理計算上可能となれば商品化にして社会的問題を解決しようとするのが保険会社のすごさですね。そして今大事なことは、国民が最も将来予測が可能といわれる人口構造の変化がもたらす影響について考え、将来必要となる資金の調達方法を自己防衛として準備する必要があるということです。福祉に関して国が責任をもって行うことの限界が近い気がします。

 

  2025年には、75歳以上人口が全人口の18%となり65歳以上人口が30%になります。支える働き手が少なくなって、支えられる高齢者の増える逆転現象が拡大します。また、地域の世帯構成では、単身世帯、高齢者単身世帯、ひとり親世帯ともに今後増加が予想されます。単身世帯は2035年で全世帯の約4割に達する見込みです。2025年までに進めようとしている地域包括ケアシステムでは、在宅医療・介護連携推進、ボランティアやNPOなどの支援事業によって地域で高齢者を見守る仕組みを造ろうとしています。従来の人生設計の考え方で、こんなはずでは・・とならないようにライフ・プランの見直しが必要だと思います。