人手(人材)不足に現状に関する調査(企業・労働者)

 独立行政法人 労働政策研究・研修機構は15日、「人材(人手)不足の現状等に関する調査(企業調査)及び働き方のあり方等に関する調査(労働者調査)」結果を記者発表しました。人材(人手)不足の企業の7割超が、いっそうの深刻化や慢性的な 継続を予想していることなどを明らかにしています。また、職場の人材(人手)不足を感じている労働者の約4人に1人が転職等を志向し、職場の人材(人手)の不足感と、今後の職業生活に対する希望の関係をみると、人材(人手)不足をより強 く感じている労働者ほど、現在の勤務先にはこだわらない、あるいは、転職・独立開業したいとする転職等志向が高くなっているようです。

 

 人材(人手)不足が職場に及ぼしている影響について尋ねると、何らかの影響があるとした企業が93.3% にのぼりました。具体的には(複数回答)、「時間外労働の増加や休暇取得数の減少」(69.8%)が突出して多 く、これに「従業員間の人間関係や職場の雰囲気の悪化」(28.7%)や「教育訓練や能力開発機会の減少」 (27.1%)、「従業員の労働意欲の低下」(27.0%)、「離職の増加」(25.6%)等が続いきました。。人材(人手)不足による就業環境の悪化等が離職を招き、さらに人材(人手)不足を深刻化させ るという、悪循環に陥っている恐れがあると分析しています。

 

 

 人材(人手)不足の今後の対策の可能性として、いくつかの項目を挙げて取組意向を尋ねると、「従業員の 教育訓練・能力開発を強化すること」については、約8割(79.7%)の企業が「(積極的に)あるいは(状 況に応じて)検討する」と回答しました。また、半数弱が「業務の効率化を進める(無駄な業務の削減、仕事の分担・進め方の見直し等)」ことを挙げるなど、業務自体の見直し等にも取り組んでいる様子が見て取れます。 

 

 

 今年4月の有効求人倍率1.34倍と、リーマンショック前のピークであった2006年の平均1.06倍を超え、バブル絶頂の1991年の平均1.40倍に迫る勢いです。問題はこの傾向が一時的なものなのかということですが、残念ながら急激に減少する労働力人口の構造変化からも、数十年続く傾向が読み取れます。これからの経営は、「人」重視の職場環境構築と戦略的なアウトソーシングにより、企業のコア業務に人員を集約する考え方も必要な時代かと思います。