仕事のやり方を変える

 東芝電気の不適切会計の問題、シャープ電気の買収問題など、過去に日本が誇る大手家電メーカーが次々の崩壊していく中で、三菱自動車の燃費試験データー不正問題の発覚、日本の企業は、一体どこに向かおうとしているのでしょう。人材の劣化が問題なのか、企業統治の問題なのかわかりませんが、高度成長期の大手企業は、「終身雇用」「年功序列制」「企業内組合」長期の雇用を約束した日本型経営システム下で日本経済を支えてきました。その後、「職能資格制度」導入などの人事制度の修正は試みられましたが人材育成と人事評価の納得性に関しては社員のモチベーション向上にはつながりました。

 

 

 バブル経済の崩壊以降、日本の多くの企業は経営の効率化を迫られ人事を巡る環境が大きく変化しました。やり過ぎた成果主義人事が、リストラ、早期退職制度、選抜人事など高い業績をあげる人材に経営資源を集中させ組織再編を断行しました。企業が人材育成の余裕を失ったこと、余剰とされた人材は中国、韓国、台湾と海を渡りそれぞれの国で企業躍進の礎を築きました。2000年代に入ると、働き手の価値観も多様化して、人事の役割りも従来の管理から、経営視点、現場課題解決、人材・組織開発にと変化していきました。今後は、少子高齢と労働人口の減少、就労形態の多様化など新たな課題対応が必要になります。

 

 

 現在、社会保険労務士などの士業の世界では、急激に電子申請システムの導入が進んでいます。行政窓口に出向くことなく、夜間、休日を問わずに事務所から申請が可能になり、移動時間や費用など考えると大きなメリットです。同時に、申請に係る士業の仕事は激減することになりますが、IT発展に伴う時代の変化ですの仕方がないことです。もともと私は、コンサルタントや研修の仕事が多かったので、まだまだ電子申請には使い勝手に悪さはありますが、お客さんの人に関する問題解決に使う時間が増えることは助かります。

 

 社会保険労務士の申請等の本来業務などは、いわゆる「業務標準のある仕事」で、決まった記入、記載の方法がありその全ての記載にミスがなければ完了します。コンサルタントや研修の仕事は「業務標準のない仕事」で、お客さんの課題を捉えて提案、解決策を見つける仕事です。仕事のやり方を変えることは、大きな可能性を見つけた証しであり喜ばしいことだと思っています。社会福祉の業界でも、日本版キャリアパス人事制度を作ろうとしていますが、福祉サービスの本来の仕事が「業務標準のある仕事」で、部下の育成や組織開発などが「業務標準のない仕事」です。この二つの能力開発を使い分けなければ、キャリアパスは完成しません。