問題解決とギャップ分析

 いつの間にか吐く息も白くなり、何かと忙しい師走を感じる頃になってきました。年内の福祉法人向けの職場内集合研修も残すところ5回となりました。お伺いする法人様によって理念に基づくと思われる職員さんの特徴があり、毎回の研修で小職自身が学ぶところが多々あります。研修は実務での用語の混乱を避けるために全国社会福祉協議会編纂のキャリアパス対応研修課程の内容に沿って、より実務的、実践的なグループワーク中心の「気づいて、築く」研修を心掛けています。

 

 今回、指導に関して中央福祉学院の指導者研修を受けていますが、「決められた方法で仕事を正しく行う」業務標準・SDCAサイクルという考え方が、全国の福祉法人で業務を進めるなかで活かされていることを初めて知りました。日々起こるであろうヒヤリハットなどの発生型問題においては、業務標準の逸脱や不具合によるものが多いので、SDCAサイクルから不都合部分の改善・指導がしやすいと思います。業務標準と職員の能力のギャップを評価して、必要な知識や技能を本人にフィードバックして修正していけば、福祉サービスの質的均一化が図れます。企業での、職能要件書の習熟・習得要件のようなものと考えてもらえれば良いと思います、


 

  望ましい将来の姿(あるべき姿)や目標と現状(実際の姿)とのかい離や差異について解決すべき問題(課題)として分析する方法を「ギャップ分析」と言います。コンサルティングの世界では戦略的思考として良く使われる方法ですが福祉では、「設定型問題」の解決法として用いているようです。実際に研修において指導していますが、まずあるべき姿を思い描くことから始まり、達成目標の設定と現状の分析、解決策の方向性と日頃から慣れていないせいかと思うように進まないようです。個別にコーチすれば気づきますので訓練すればできると思います。

 

 小職の研修では、「最善主義」と「完璧主義」の違いから部下教育のありかた、考え方など話していますが、問題解決とギャップ分析においても全く同じことが言えます。「どうやったら出来るか?」を考えるときに失敗を恐れては前に進めません。また現状を受け入れることの勇気、解決したその後のイメージを描くことも大事です。福祉の法人だけではなく、行政、企業においても問題を問題のまま放置するのではなく課題化して、解決しようとする職員の育成と企業風土の構築が必要かと思います。パラダイム・シフトといわれる社会状況の変化からも、最重要の企業課題ではないでしょうか?