飲食店での人手不足、非正社員で7割を超え

 帝国データバンクが20日発表した「人手不足に対する企業の動向調査」結果によると、「正社員が不足」と回答した企業は全体の36.2%でした。特に「情報サービス」のような専門知識・スキルを必要としている業種や小売業での人手不足が深刻になっているようです。「非正社員が不足」は企業の24.5%が不足感を感じており、人手が不足していると感じている業種は、「飲食店」が1位で71.8%と前回1月より16.3ポイント増加しました。

 

  現在の正社員数が適正としてる企業は50.8%、過剰と判断している企業が13.3%あります。「情報サービス」は今年10月からのマイナンバー制度対応によるIT需要の増加による正社員の不足感であり、景気回復のよる賃金の上昇を受け、国内旅行需要の増加、円安の好影響によるインバウンドのよる消費の増加などが「飲食料品小売」「飲食店」などの人手不足の影響していると分析しています。また、前々回、前回調査で不足感の大きかった「建設業」ですが、復興需要、交通インフラによる建設需要などの公共工事需要の落ち着きが人手不足感緩和の要因となっているようです。

 

 

 一方で「卸売」や「製造」などでは、「過剰」と答えた企業の割合が全体平均より高い業種が多く、「出版・印刷」「紙類・文具・書籍卸売」はそれぞれ25%を上回っております。円安による輸入コスト上昇やネットサービスによる印刷物需要の減少などの業界不振を指摘する声も挙がっているようです。今回、人手不足が深刻とされる「医療・福祉・保険衛生」は、今回13位と上位10業種には入りませんでしたが、国民の高齢、待機児童問題などの要因から不足感の増加傾向には変わりはありません。

 

 独立行政法人労働政策研究・研修機構が2014年5月に発表した労働力需給の将来推計によれば2030年には労働力人口が最大で約872万人減少すると予測しています。現在不足感がる「情報サービス」においては、マイナンバー制度導入に伴うIT人材の不足ですので導入後の変化が注目です。また、小売業、飲食業などの接客を中心に行うサービス業では、訪日外国人旅行客の増加による人手不足感はより高まるでしょう。いずれにしても日本は人口減少による将来的な人材の減少・不足は経済の懸念要因であることは間違いないでしょう。