マタハラ、不利益取り扱いの考え方を示す

 厚生労働省は3月30日、妊娠・出産、育児休業等を契機とする不利益取扱い(いわゆる「マタニティハラスメント」)に係る考え方を明らかにしました。男女雇用機会均等法第9条3項、育児・介護休業法第10条では、妊娠、出産、育児等を理由として解雇、雇止め等の不利益な取り扱いを禁止しています。しかし、労働者からの都道府県労働局雇用均等室への相談件数は、高水準で推移していました。


 昨年10月、妊娠中の軽易業務への転換を「契機として」降格処分を行った場合、男女雇用均等法第9条3項に違反するとした最高裁判決が出されたことを踏まえ、厚生労働省は今年1月23日、男女雇用機会均等法と育児・介護休業法の解釈通達を改正・発出しました(雇児発0123第1号)


  

 通達では、妊娠・出産、育休等を「契機として」不利益取扱いを行った場合、これを「理由として」不利益取扱いを行ったと解され法違反に当たることを示しました。しかしながら2つ例外的取扱いを除き、具体的にどういった場合に、妊娠・出産・育休等の事由を「契機として」いるとみるかについては、「基本的に妊娠・出産・育休等の事由と時間的に近接しているかで判断する」と記すにとどまっていました。

 

 今回HP上に掲載された参考情報(Q&A)では、「原則として妊娠・出産・育休等の事由の終了から一年以内に不利益取扱いがなされた場合は、契機としていると判断する」こと、ただし、「事由の終了から一年を超えている場合でも、実施時期が事前に決まっている、またはある程度、定期的になされる措置〈人事異動(不利益な配置変更等)、人事考課(不利益な評価や降格等)、雇止め(契約更新がされない)など〉については、事由の終了後、最初のタイミングまでの間に、不利益取扱いがなされた場合は『契機として』いると判断するなど明確にしました。