ゆとり世代の社員教育

 最近、多くの経営者や管理職の方々から2002年度学習指導要綱(ゆとり教育)の義務教育を受けた、いわゆる「ゆとり世代」の社員教育の質問が増えています。以前よりこの世代に関しての質問はありましたが、人材の不足が言われ出した昨年初頭から顕著になってきたようです。いくつかの特徴的な問題を抱えているのは事実ですが、人材の多様性と捉えて一段一段階段を登るように育てていく必要があります。

 

 ゆとり世代は物事はうまくいって当たり前と考える特徴がありますが、世の中はうまくいかないのが当たり前で途端に自信喪失・・落ち込み方が半端ないです。そして問題を社会や人のせいにすることで不平不満を解消しようとしますが、そのことが問題の解決にならないことに気づかない。そのくせこの問題を一挙に解決できる夢のような方法があると信じています。すべての人がではありませんが、一般的にはこの世代の特徴として言われていることのようです。

 

 

 

 彼らを見ていると、精神科医の土井健朗氏が1971年に出版した「甘えの構造」という本を思い出します。日本人に特有な「甘え」に関して本質的な問題を分析していますが、「甘え」が失われた社会に「甘やかし」と「甘ったれ」が蔓延する日本社会の変質について警鐘を鳴らす書という記憶があります。日本の社会において人々の心性の基本にある「甘え」「甘えさせる」人間関係が潤滑油となって集団としてのまとまりが保たれ、発展が支えられてきたことを分析しました。戦後日本の社会や文化の変質が、良き「甘え」を消失させ、独善的な「甘ったれ」が目立つ世の中に変貌させました。ゆとり世代は、その時代の特徴的な教育を受けた世代だと思います。

 

 ゆとり世代は、社会で評価されるスキルは求めますが、他人との競争意識は薄く、働くことへの興味も薄いですが、性格は温厚でいたってまじめです。自ら仕事を探すことは好みませんので、一つ一つやるべきことを教えていくしかありません。一人の上司、部下の関係より部署全体で育てることを考えて、職務分掌、コーチングを基に年間育成計画に従って定期的に面接を繰り返して育てるのが良いです。新入社員のうちに「報・連・相訓練シート」など作成して、コミュニケーションまた希薄な上下関係意識の重要性を身に着けさせたほうが良いです。