マネジメントとその役割

  マネジメントには、それぞれ組織において社会的使命、特有の目的、社会な機能を果たす役割があります。建設の事業、漁業、農業、小売などいわゆる企業において公的サービス機関(行政等)との違いは経済的な成果をあげるという社会的機能にあります。企業のマネジメントは、あらゆる意思決定、行動において経済的成果を第一に考えなければなりません。


 

 マネジメントの二つ目の役割として現在の仕事をより生産的なものとし、組織員(職員)に成果を上げさせる役割があります。人に成果を上げさせるのには組織員一人ひとりの能力、個性、市民性等の違いを認め、それぞれが役割と責任を必要とする存在であることを理解しなければなりません。企業であってもそれ以外の組織であっても、仕事を通じて人を生産的たらしめる機能こそがマネジメントの基本的な機能であり、組織における本当の資源は「人」でしかないのです。



 マネジメントの第3の役割として、自らの組織が社会に与えるインパクト(効果・影響)を処理するとともに、社会の問題解決に貢献する必要があるということです。企業は、心理的、地理的、文化的にもコミュニティーの一部にすぎない意識を持って、経済的な財、サービスの供給者である基本的課題と様々な社会問題について貢献を行う社会的責任をもちます。


 3つの役割については、当然企業の目的である、事業の成果(経済的効果)が先にきますが、役割のいずれがより重要とか能力を要するということではなく、組織の管理者・監督者は常にこれらの役割をはたしていかなければなりません。これらのマネジメントの役割を誤ることは「仕事」と「人」のマネジメントの失敗を意味し事業上の成果は期待できないとするのが、ドラッカーの考えです。