日本政府は、新型インフルエンザの発生前から国内まん延を経て小康状態に至るまでを5段階に分類して、各段階での政府の取組と事業主のとるべき対策について行動計画を定めています。この計画によれば新型インフルエンザ感染拡大期には、集客施設の多くが休業を余儀なくされるなど国民生活に大きな影響を与えることは必至です。 また、新型インフルエンザは8週間程度またはそれ以上の流行の波が、2~3回程度2年くらい続くと言われていますので、企業では金融機関、取引先等の事前、緊急時対応について協議し、倒産の危機を回避することが重要です。

 

H5N1新型インフルエンザが大流行した場合、国民の健康被害の想定は、全国民の25%が罹患し、17万人から64万人(発症者の0、5%~2%程度)が死亡すると想定しています。国民の200人中50人が感染、発病し1人が死亡する想定ですので、いかに身近に被害が及ぶかお分かりいただけると思います。日本の被害想定について楽観的とするアメリカ、オーストラリアの研究機関もあり、200万人以上の感染死亡者とする報告もあります。また、近年、人工的に人感染型ウィルスを作り出す実験2例が発表され、今後は自然発生のウィルスかテロかのサーベランスの必要性を訴える研究者もいるようです。 

 

新型インフルエンザの大流行期には、患者の急増で病床や医薬品が不足するなど医療の提供にも支障が出てきますし、全国で集客施設の多くは休業、興業等の自粛要請など国民生活に大きな影響を与えます。企業活動においても労働者の4割が感染等の理由により欠勤、物流の集配、配送業務の縮小、中断を余儀なくされ社会的機能にかかわる事業者の継続をも困難になります。感染拡大期においても企業への社会的要請(CSR)に応える、国民生活維持に必要な最小限の事業の維持、また企業の倒産を避ける基幹業務の維持等の事前の体制作りが重要です。