新型インフルエンザと事業継続計画作成のポイント

   (新型インフルエンザ・パンデミックに備える)

今、世界は史上最悪の強毒性ウィルスの危機に直面していると言っても過言でありません。2009年、メキシコで発生した新型インフルエンザ(H1N1型)瞬く間に世界中に広がりパンデミックを起こしました。弱毒性であったH1N1型が、近年、高病原性インフルエンザウィルスH5N1型と容易に遺伝子交換を行って強毒性の新型インフルエンザウィルスを作りやすいことが指摘されていました。そんな矢先の中国発、H7N9型鳥インフルエンザも弱毒性であることが知られていましたが、中国国内での感染の広がりは隣国である我が国でも対岸の火事とはいきません。

 

新型インフルエンザ対策に限らず、企業での危機管理は社長や役員の決意をもと、全社員一丸になって取り組んでこそ実行可能な対策ができます。特に電気、ガス、食料、医療等の社会の基本的インフラを支える企業の経営者は、新型インフルエンザが流行して事業が停止または低下した場合の国民に与える影響が甚大であることを認識して早急に準備をする必要があります。

 

企業によっては、新型インフルエンザの知識不足や具体的イメージがわかないことから対策に消極的なこともあるようですが、新型インフルエンザ対策は、企業の経営に関する危機管理であると同時にそこに働く労働者とその家族、お客さん、納入業者等のステークホルダーの命を守る対策でもあります。新型インフルエンザと事業継続の対策についてまとめたいと思います。

 

  第1話:インフルエンザウィルスのはなし 

  第2話:想定される企業の影響のはなし

  第3話:感染予防のはなし

  第4話:事業継続計画とは?・・のはなし

  第5話:事業継続計画の作り方のはなし

  第6話:社内での感染予防と管理体制のはなし

  第7話:新型インフルエンザと法的リスクのはなし

 

 

福島第一原子力発電所の事故を経て、我が国の危機管理の考え方、対策は大きく変わったと思います。従来、危機管理の手法はリスクを把握、特定し発生頻度と発生の影響度を乗じて対策の優先順位を決め、リスクの種類に応じて対策を講じてきました。原発はどのような対策を講じても「爆発の危機は常に存在する」認識にたっていれば、あのような事故は防げたのではないでしょうか。未知のリスクを認識すること・・・新型インフルエンザの対策においては、ウィルス感染の防止等、人命を最優先に考え「想定外」を想定することで、より高度で発展的な事業継続計画(BCP)が完成すると思います。例えば、BCP対策プロジェクトメンバーでブレーンストーミングとマインドマップを駆使して、想定外のリスクを把握、対策と検証、企業のBCPが1企業のみならず地域住民への感染防止の一助になることを願っています。