2016年

12月

21日

限定正社員の活用

 勤務地や職種、労働時間などを限定した正規の社員を「限定正社員」といいます。労働契約法改正に伴い、非正規社員から正規に切り替えの受け皿として導入された経緯がありますが、企業にとっては優秀な人材の囲い込み、利益の最大化へつなげるメリットがあります。この度、労働政策研究開発・研修機構より「正規・非正規の多様な働き方に関する調査研究」の一環として、過去の3つのアンケート調査の二次分析の報告が出されました。

 

 具体的には、正社員転換の推進、正社員の労働負荷の抑制、限定正社員制度の普及の3つの政策課題について調査、報告がなされていますが、この中で「限定正社員制度」の論点について整理、検討したいと思います。活用・就業実態について調査では、仕事の定型性や労働時間、賃金に関して賃金・仕事内容・能力開発では無限定社員の満足度が高いが、労働時間では限定社員の満足度が高い結果になっています。仕事に関する満足度では、非正規から正社員転換された者の賃金・労働時間・仕事内容・能力開発機会に対する満足度が、限定正社員として採用された者と比して高い傾向にあります。

 

 

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2016年

12月

18日

要介護(要支援)認定者数628.8万人

 厚生労働省が12月15日公表した「介護保険事業状況報告」(2016年9月暫定版)
によると、要介護(要支援)認定者数は2016年9月末現在628.8万人で、男性
195.5万人、女性433.3万人になりました。第1号被保険者数は、3,411万人、 第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は、約18.0%となっています。

  施設サービス受給者数 (現物給付7月サービス分、償還給付8月支出決定分) 施設サービス受給者数は92.5万人で、うち「介護老人福祉施設」が51.9万人、 「介護老人保健施設」が     35.2万人、 「介護療養型医療施設」が5.7万人となっています。2016年度末における全国の老人ホーム(有料老人ホームを除く)の施設数は12,444施設で、前年度より414施設(3.4%)増えました。今後も認定者の増加と民間事業者を含め施設の増加が予想されますが、問題は人手不足です。

 

 

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2016年

12月

16日

高齢者のリスクマネジメント

 医療・介護保険制度の改正の議論が深まってきていますが、この問題と高齢期の資金調達に関して、2月16日に生命保険会社社員を対象にセミナーを実施することにしました。6年間社会福祉の事業所を見てきた実績と、厚生年金など社会保険の専門家しての立場で、「医療・介護の一体改革」における準備・調達すべき老後資金の考え方を講演します。

 

 昨日も政府方針として高齢者の医療・介護の個人負担増が発表されました。今まで通りの考え方では通用しない現実が迫っています。高齢者のリスクマネジメントを3つの視点から、老後の資金調達を3つの不安から説明しようと思っています。資料を作成していますが、問題が大きすぎて90分のセミナーにまとめるのが大変です。ライフ.イベントマップの演習と基礎知識の講義セットで、3時間の集合研修の方が楽かもしれません。

 

2016年

12月

09日

新しいホームページ

 今、人事制度の特化した新しいホームページを作成しています。政府は長時間労働是正を軸とした「働き方改革」を推進していますが、本当の意味での改革は、「時間」で働く働き方から、「仕事」で働く働き方に転換しないと、企業の利益も優秀な人材の確保も難しいと思っています。東日本大震災から5年を経過して、福島県の復興事情も大きく変わり、このままでは高齢率の上昇と働く人の不足が確実になりつつあります。

 

 今年は、様々な意味で勉強になった年でした。研修事業を通じて、働く人の学ぶ意欲と能力向上の可能性を実感できましたし、働く人に学ぶきっかけがあれば職業人として誰もが成長することができる事実も知りました。人事制度がもう少し 働く人の要望に近ければ、優秀な人材を失うことも、仕事のモチベーションを下げることがないと思う法人さんも多いようです。こうすれば、こうなるという簡単な問題ではありませんが、今までの考え方では通用しないことは間違いないようです。働く人と組織が共に成長できる制度を考えるホームページとして近日、このHPを入口としてリンク・公開します。ご期待ください。

 

 

2016年

12月

07日

労働力不足時代における高年齢者雇用

28年11月、JILPTでは同名の研究報告書をは発表しました。人口減少等に伴い労働力不足が深刻化する中で、高齢者がより一層活躍できる社会環境を整えていくことが極めて重要であるという観点から、60代前半層については、企業内での一層の能力発揮、円滑な雇用管理などによる生産性の向上が重要性について、65歳以降の継続雇用や就職促進による雇用拡大が最も重要な課題と捉えています。

 

 男性65歳以降において就業している人は、何らかの転職を経験している場合が多いようです。その際、正規雇用からパートを中心とした多様な雇用形態への変化、大企業から中小企業へといったより規模の小さな企業への転職、サービスの仕事など従来と異なる職業への転換、といった変化が生じることが多い結果がでています。また、高年齢者の中途採用の状況について分析を行い、定年後の高年齢者も評価制度に基づき賃金を決めるのが望ましいとする企業ほど、正規労働者の中途採用を実施する可能性が高いという結論が得られました。高齢者活用と評価制度に基づく賃金設定など働き方に関する制度設計も重要な要素になるようです。

 

 

2016年

11月

30日

感染症対策・事業継続計画(BCP)

 青森県は、食用アヒルを飼育する農場で鳥インフルエンザに感染した疑いのあるアヒルが見つかり、遺伝子検査などの結果、高病原性鳥インフルエンザの可能性が高いとして、同農場内のアヒル約1万6500羽を直ちに殺処分ました。また、新潟県の養鶏所では、H5亜型高病原性鳥インフルエンザの感染が確認され、約31万羽の殺処分は開始されています。今回は、福島県から比較的近いところでの、家禽への感染例なので新型インフルエンザの発生を心配しています。

 

 H5型は強毒性インフルエンザで知られていますが、豚の感染をきっかけに「人感染」が可能な新型に変異することが心配されています。万が一の万が一ですが、社会的要請によりパンデミック時にも仕事を余儀なくされる福島県浜通りの医療機関、社会福祉施設などの職員の皆さんは、もう一度、感染症対策・事業継続計画の確認をしてください。飛沫感染防止のために距離の確保、手洗い、消毒など予防対策、濃厚感染者への自宅待機命令等の労務管理上の問題などの周知徹底です。事業所内での再度の周知・確認でも感染リスクの軽減には随分違うと思います。

 

 

2016年

11月

28日

地域包括ケア

 26日の土曜日に、仙台市で開催されたリスクマネジメント協会主催の秋季セミナーに参加してきました。1部では、リスクシミュレーションのレクチャー・事例研修で、6名のグループワークで実施しました。小学校における震災を想定して時系列で起こる出来事を、話し合い、対策をたて実施していく内容でした。PDPCのようなワークでしたが、不測事例の多さ、速さには総括責任者役としては焦りました。たまには受講生もいいものですね。

 

 2部では「行政が取り組む認知症のリスクマネジメント」と題して、聖マリア学院大学の先生が講師を務めました。認知症は、早期・事前の対策が重要とされ、現在全国市町村で進められている「地域包括ケアシステム」においても重要な戦略とされています。保健師でもある先生の立場でのお話をされていましたが、システムの構築はどの行政においても進んでいないのが実態のようです。今回、セミナー受講して包括ケアの構築が進まない要因(コーディネーター不在)と組織としての合意形成ができていないことなど遅れている包括ケアの要因に気づけて良かったと思います。古いといわれますが、バーナード定義のようなシンプルな理論の方が新しい組織を作るのには適しているのかもしれません。

 

 

2016年

11月

21日

「『雇用関係によらない働き方』に関する研究会」を開催

 経済産業省は17日、第1回「『雇用関係によらない働き方』に関する研究会」を開催しました。フリーランス等の「雇用関係によらない新しい働き方」の事例・実態を収集し、課題や今後の方向性を検討することにしています。人口減少の進行や技術革新の進展により、社会産業構造・就業構造が大きく変化する中、フリーランスなどの「雇用関係によらない新しい働き方」が注目されています。こうした働き方の選択肢が増えることにより、働き手の時間やスキルの最大限の活用を可能とし、また、企業においても多様な人材の確保に繋がることが期待されています。

 第1回のテーマは「『雇用関係によらない働き方』の現状及び人材育成・教育訓練のあり方」についてでしたが、 中小企業庁「小規模事業者の事業活動の実態把握調査」によれば、「フリーランスのまま、事業(売上げ・顧客)を拡大することを望む」フリーラン スが4割弱を占めています。フリーランスが“スキルをどのように身に着 けたか”の問いについては、学校教育ではなく、「独学で身に付けた」と回答した者が半数以上でした。フリーランスの多くは、自主的な取組を通じて、能力開発の機会を確保していると見られます。 今後、雇用者の働き方が大きく変わる中で、中小企業ではフリーランス、アライアンスなど多様な業務協力関係の推進で自社の生産性向上に期待できることが多くなると思われます。

 

 

2016年

11月

02日

「残業代」を取り戻そう!

 「過払い金請求」などで有名な某弁護士事務所のホームページに載っているキャッチコピーです。業種、職種問わずに基本的に1日8時間、週40時間を超えた労働時間は、割り増し賃金を加えた残業代が支払われることになっています。「固定残業代」を採用しても固定分の労働時間を超えた部分は、きっちりと残業代を支払う義務が会社にはあります。この弁護士事務所は、相談料、着手金0円ですので、今後、全国的に増えるでしょうね。

 

 「残業代」は最大過去2年にさかのぼって請求可能ですので、既にやめた会社であっても取り戻せます。当たり前のことですが、これからの企業は優秀な人材の確保と安定、継続した経営のためにも残業代未払いの「ブラック企業」のレッテルを張られないようにしなければなりません。社員さんには、きっちりと残業代を払って、生産性の高い仕事をしてもらったほうが企業にとっても社員にとっても良いことだと思います。もっとも残業のない会社はもっと良いです。

 

 

2016年

10月

24日

年下上司との仕事

 60歳以上の再雇用が一般化し、転職も増えるなか、年下上司と働く機会の多い職場はますます拡大するとみられていますが、就職情報サイトを運営する「エン・ジャパン」(東京)の調査では、年下の上司と働いた経験がある人の約6割が、一緒に仕事を「しづらい」と感じていることが分かりました。同社の転職サイトに登録する35歳から50代までの303人を対象にインタネットを通じて調査したところ、年下上司と働いたことがあるのは66%。このうち58%が「仕事しづらい」と回答しました。

 理由(複数回答)は「人の使い方が下手」(66%)「知識・知見が少ない」(45%)「人の意見を受け入れない」(43%)の順に多く、「経験が浅いのではと不安になった」「年下に命令されると良い気分がしない」との意見が目立ったようです。逆に「年下上司は仕事しやすい」と答えた人は42%。「謙虚な姿勢」(48%)「人の意見を柔軟に受け入れる」(41%)に好感を持ったいう回答がありました。今後、年上の部下と働く機会が増えてきますが、目標と役割を明確にして、意見など謙虚に聞き、優れたところはお願いするくらいの方が、スムーズな人間関係を築けるかもしれませんね。

 

 

2016年

10月

08日

目標管理の進め方研修

 福祉職員管理職研修も残すところ6法人とも2回になりました。来週から目標管理の進め方研修に突入です。正式には「自己統制による目標管理(MBO-S)と言われますが、いかに自己マネジメントの方法を伝えるか、目標、分析、達成基準、達成手段を計画、管理するかを伝えるかが難しいですね。人事考課に目標管理を使うなど大きな間違いをする企業があったりで、目標管理制度そのものが評判が悪いですが、正しく使えばこれほど強いビジネスツールはないと思います。

 

 今回は、職場の目標管理でグループで役割を決定して、計画を立ててもらう研修になります。悩みに悩んだ展開シート2つも完成しました。時間の都合で、前回SWOT分析とKJ法による行動指針(親和図)を作成していますので、目標の設定と現状分析まではスムーズにいくと思います。どの法人の職員さんも知らず知らずQC手法を理解して、問題解決能力は向上しているようです。今回のテーマは難しいですが、理解できれば多くの職員さんが職場で何らかの行動を起こすようです。最も実務に役立つ研修ではないかと思います。

 

 

2016年

10月

03日

社会保障制度改革と生命保険の役割(8)

 社会保障制度についてシリーズで書いてきましたが、日本の社会保障と医療制度、社会・労働法令は今までとは違ったフェーズの突入しようとしています。方向性についての指針はでていますが、細部についてはこれから決定されることであり、その通りのスケジュールで行くのかは全くわかりません。地域包括ケアシステムでの在宅支援、特に要支援認定者に対する支援事業者は新制度では現在から半減するアンケート結果も出ています。ボランティアだけに頼る社会保障制度ではどこかで無理がくるのではないでしょうか?

 

 社会保障制度の方向性としては、高齢者、障がい者、児童が住み慣れた土地で支えあっていく仕組みづくりの方針が国から示されています。高齢期の生活に不安を感じている人も多い中、実際に社会保障の支援を受けることになれば、専門家が福祉サービスのプランをたて、提供もしてくれると思います。多くの国民の不安は福祉に関する知識も資金準備の方法もわからないことではないかと思います。そこで、リスクマネジメントの専門家である保険外務員さんが、複雑な介護保険や年金や健康保険に関する専門知識を勉強して、ファイナンシャルプランナーとしての力量を最大限発揮して多くの人にアドバイザーとして活躍してくれることを望んでいます。

 

 

 

 

2016年

9月

22日

中小企業の経営課題に関する調査

 企業が抱える経営課題には、さまざまなものがあります。平成28年7月に(公財)全国中小企業取引振興協会「規模別・業種別の中小企業の経営課題に関する調査(要旨)が発表されました。企業全体では、新規顧客の獲得を重要な経営課題とする割合が最も高くなりました。次いで、既存顧客との関係強化、人材の確保となっています。業種別にみると、新規顧客の獲得の割合が最も高いのは、製造業、飲食以外の小売業、卸売業、宿泊業、その他サービス業となりました。一方、飲食業と建設業、運輸業では、人材の確保の割合が最も高くなりました

 

 この調査では、回答企業の売上高によって4段階の区分を設けて結果をまとめています。それによると、売上規模の小さな企業では新規顧客の獲得、既存顧客との関係強化が重要な課題と認識されており、売上規模の大きな企業ではその他に、人材の確保や人材育成の強化等を重要な経営課題に挙げる割合が高いという結果となっています。人材育成等の従業員関連取組を利益に上げるポイントとして、多様な情報源を活用とした取り組み内容の企画・検討から従業員意見等をくみ上げ市場開拓、新商品の開発、継続的な教育などを実行して、成果を報酬として還元する仕組み等を確立することで経営力強化を図ることとしています。

 

2016年

9月

14日

社会保障制度改革と生命保険の役割(7)

 日本人の平均寿命は男性80.12歳、女性86.61歳と言われています。(平成25年厚生労働省簡易生命表)2000年にWHOが健康寿命を提唱して以来、寿命を伸ばすだけではなく、いかに健康に生活できる期間を伸ばすかに関心が高まっています。日本人の健康寿命は、男性71.19歳、女性74.21歳で、日常生活に制限のある「健康ではなく日常生活が制限される生活の期間」が、男性が9.02年、女性が12.40年となっています。(厚生労働省:厚生科学審議会地域健康増進栄養部会資料平成26年10月)平均寿命と健康寿命の差が、なんらかの形で公的な、また私的な生活の支援、介護を要する期間となります。この期間、公的年金以外の民間年金等の資金の準備が必要と考えてしまいます。

 

 社会保障制度改革の推進で、いままでの社会保障制度での考え方では、通用しない状況が起ころうとしています。(パラダイム・シフト)「長生きに不安」に対応する準備が必要と思っても、中高年齢期である50歳以上の人たちには、資金準備の期間も限られています。であれば今ある老後の原資を有効活用する方法が最良かと思います。来年1月から、現在雇用保険の対象から除外されている65歳以上の雇用者が加入の適用となり、失業給付等の受給ができるようになります。労働力不足による労働者の確保が目的ですが、65歳以降も就業の場が増えることが予測されます。老後の生活資金を増やす方法として、健康であれば働きながら老齢年金等の公的年金の受給を繰り下げることで、生涯受け取る年金の額を最大42%増やすことができます。様々な考え方があると思いますが、選択肢と一つとして検討することができると思います。

 

 

2016年

9月

08日

社会保障制度改革と生命保険の役割(6)

 団塊の世代が後期高齢者になる2025年に向けて、医療・介護制度は大きく変わろうとしています。高齢になれば施設で病気であれば病院での今までの常識と言われた「看取り」は居宅と変わり、家族の負担が大きくなります。2014年から医療機関は「高度急性期・急性期・回復期・慢性期」の医療機能の分掌となり、在宅での診療が可能となれば介護との連携により居宅での利用者・患者への相互連携の支援となります。現在、進められている在宅療養・介護の連携とはそのような仕組みづくりで、現政権の企業で働く人への「介護離職ゼロ対策」とはほど遠い、社会保障制度の縮小と国民の痛みを伴う改革です。

 

 年々、膨らみ続ける「社会保障費」の一部を国民に負担を求めることで持続可能な社会保障に実現しようとしています。ここに至るまでの経過について国に言いたいことはありますが、失った時間は戻せません。私たち国民も病気の際の必要となる資金、在宅介護となった場合の生活支援に伴う資金、また介護に要する自己負担の資金など社会保険制度・公的年金制度の内容を熟知して早めに準備する必要があります。一定所得者や一定の資産保有者などに利用者負担の増額を求める傾向もありますので、生前贈与等を含めた資産対策も必要かもしれません。

 

 

 

 

2016年

9月

05日

社会保障制度改革と生命保険の役割(5)

 介護保険施設には、民間事業が運営する「有料老人ホーム」等や社会福祉法人等が運営する「地域密着型施設」など、また医療法人・社会福祉法人等が運営する「介護保険施設」があります。特に入居希望者が多い「特別養護老人ホーム」は、寝たきり状態など重度の介護を必要とする要介護者が、少ない費用負担で長期入所できる施設です。社会福祉法人や地方自治体などにより運営される公的な介護施設で、特養とも呼ばれますが、平成27年4月より新規入居者は原則要介護3以上に限定し、在宅での生活が困難な要介護者を支える施設として機能の重点化を図っています。費用負担も初期費用もなく、月額5万~13万程度人気の施設で申し込みから入居まで困難であることがデメリットでしょうか。

 

 その他の介護保険施設は、比較的少ない費用負担で医療管理下での看護や介護、回復期のリハビリが受けられ、医療法人や社会福祉法人などが運営する、公的な施設介護老人保健施設があります。また、比較的重度の要介護者に対し、充実した医療処置とリハビリを提供する介護療養型医療施設があります。。主に医療法人が運営する施設で、多床室もあることから比較的少ない費用負担で利用できる施設です。どちらの施設も特別養護老人ホームのように終身制ではなく、状態が改善してきた場合には退所を求められます。民間等の老人ホーム・介護施設への入居を考えるにしても「費用」「受入状況」「介護保険」などの検討すべき項目も多く、何よりの資金準備をどうするか?などファイナンシャル・プランナーとしての専門家のアドバイスが必要な時代ではないでしょうか。

 

 

 

2016年

9月

01日

社会保障制度改革と生命保険の役割(4)

 社会福祉とは疾病、心身の障害、老化などに起因して生じる生活上の困難に対して、解決や緩和を目指して社会にある種々のサービスを提供して、その人がその人らしい生活をすることをお手伝いすることです。この福祉サービスの特性として、ほしくても求めるサービスではないこと。公共性、継続性が強く要求されることがあります。生命保険業界は、社会保障制度を補完する重要な基盤(インフラ)として、その役割を果たしていく社会的使命を担っています。

 

 生命保険事業は、社会的使命を継続するための手段としての利益の確保は重要なことです。その上で、保険営業の果たすべき役割として、社会保障制度の補完的機能として、ケガや病気などの将来の不安を払しょくするような万が一のアクシデントの備え・対策や老後の資金準備など生涯の安心・安全の提案こそが多くの人が望むことではないでしょうか。人間生きていくことで「死の不安」「病気の不安」「長生きの不安」は、だれでも抱える問題です。このような問題解決に、社会・労働保険やその関連法令、行政施策、生命保険分野での商品提案など、人工知能(AI)には出来ない心のこもったアドバイスやコンサルタントがこれからの生命保険の役割であり必要とされる職員の姿ではないかと思います。

 

 

2016年

8月

29日

社会保障制度改革と生命保険の役割(2)

 介護保険制度の不安が増してくると都市伝説のように出てくるのが「介護の現物給付保険」の話です。昭和30年代後半には、某生命保険会社で一時払年金保険の特約で年金ホーム入居の現物給付を行う保険がありました。また、2010年4月施行の保険法改正の審議過程で現物給付保険の可能性は審議されたようですが、決定は見送られた経緯があります。しかし、今から30年ほど前に、当時の大蔵省の要請で生命保険会社、損害保険会社の複数社で特別部署を創設して、世界で初めて介護現物給付の保険を作ろうとしていた事実を、私は某損害保険会社の中止を余儀なくされたプロジェクト・リーダーである人物から聞いています。

 

  当時、私は某損害保険会社の代理店開業を目指す研修社員でしたが、本社代理店部長から「今後の仕事に役立つと思うので、中止になったプロジェクトの責任者の話を聞いてみないか。」との電話をもらい、福島に来てくれたのがそのプロジェクト・リーダーでした。セミナー形式で仲間数人と彼の話を聞いたのですが、30年後の日本人の高齢化問題と日本の人口減少に伴う労働力減少の影響と及ぼすであろう社会保障の諸問題など熱く説明してもらいました。日本の高齢社会の問題に真摯に取り組んできたことが伝わりましたが、医療機関等を所管する厚生省の協力を得られなかったことが断念せざるを得ない要因であることの話になった時の、彼の成し遂げられなかった想いの悔し涙が今でも忘れられません。当時、私は某生命保険会社の千葉県に建設予定のツインタワー高層老人施設の青写真も保険会社の先見の明に驚愕しながら見た記憶があります。今、30年後の現代に彼らの危惧した高齢者福祉の現実があります。

 

 

 

2016年

8月

28日

社会保障制度改革と生命保険の役割

 私と社会福祉事業との係わりは、震災直後の平成23年秋からの社会福祉法人への労働条件審査業務から、現在の職場環境向上研修事業の講師まで約6年間に及びます。その間、介護労働安定センターの労務コンサルタントとして、また全国社会福祉協議会認定・福祉職員キャリアパス研修課程の講師としての仕事をさせてもらいました。平成20年社会保障国民会議の発足から、平成25年8月国民会議報告書とりまとめ、同年12月5日社会保障制度改革プログラム法成立、同13日交付、施行されました。子育て、医療・介護、公的年金制度の一体改革として現在、進行しています。

 

 社会福祉の方向性と現在の福祉の現況を鑑みるに、政府の描くプログラムからは程遠い将来像を危惧せざるを得ません。平成26年から病床の医療機能を高度急性期、急性期、回復期、慢性期の役割分担を行い、在宅医療と介護との連携を推進しようとしています。平成27年から介護保険の地域支援事業として市町村が主体的に「地域包括ケアシステム」の推進をおこない、多職種協働による個別事例の検討を行う地域ケア会議の設置を努力義務としています。政府は、制度改革にあたり「自助・互助・共助・公助」を推進の論点として掲げていますが、「互助」である地域住民による取り組み以前に、自身、家族の取り組みである「自助」を考える時期ではないかと思っています。その際、「生命保険の役割」が重要になってきますが、長くなりますのでまた書きます。

 

 

2016年

8月

19日

福祉QC研修

 暑い日が続きますが、昨日は午前9時から二本松、午後2時から猪苗代の社会福祉法人で管理職研修を行ってきました。3時間の研修ですが移動時間を考えるとタイトなスケジュールだと感じています。日程調整段階で、どちらの法人も職員さんの勤務体制と法人の事業日程からこのようなことになっています。参加してくる職員さんに少しでも気づきになるように、研修の内容が仕事の生かせるように各回工夫をしていますが、今年の研修にはQC(品質向上)の研修を複数回いれることにして、昨日の研修はその1回目でした。

 

 経験のない研修なので最初は戸惑いがあるようでしたが、ファシリテーションによる研修の進め方、福祉QCの基礎的知識のレクチャー後にリスクマネジメントの演習としてKYトレーニングのグループワークをやってもらいました。グループ討議で盛り上がりすぎて・・時間が・・と思いながらも、参加者の話し合いが大事です。休憩をはさんでで後半のPDPCの作図でしたが、2法人の職員さんとも活発な討議と課題の発掘、解決策の決定など、支援の場面も多々ありましたが理解するとグループで進めていく姿は、さすがに管理職さんたちです。グループ発表も立派でした。

 

 QC研修は職場内の課題解決などに有効な手段です。初めて経験する方がほとんどなので新鮮に感じるようですね。QCツールは6回研修の3~5回で使いますが、導入前の演習からツール作成までのストーリーの組み立てが難しく頭を痛めています。そんな時は、研修参加者の喜ぶ姿を想像してPCに向かっています。

 

 

2016年

8月

09日

「新産業革命による労働市場のパラダイムシフトへの対応」を発表。

 経済同友会は1日、「新産業革命による労働市場のパラダイムシフトへの対応―『肉体労働(マッスル)』『知的労働(ブレイン)』から『価値労働(バリュー)』へ―」を発表しました。めざすべき将来の「労働」の形、労働市場と労働法制のあり方、その実現プロセスにおける労働市場の主体(企業、個人、政府等)の課題等について提言を行っています。日本の産業構造は想像を超えるスピードで変化しはじめており、産業革命移行の肉体労働から知的労働(ブレイン)への変化、また近年は人工知能(AI)にその労働が取って代わられる可能性が見える時代になっています。知識(ナレッジ)の量を誇るだけで価値(バリュー)を生み出さない労働は、やがてAIに代替される可能性が高いとしています。

 

 人工知能(AI)の進歩に伴う新産業革命の環境変化は労働市場にも大きな影響を及ぼすこととなり、「働き方」にも大改革が起こることが予想されます。そして、すでにその変化は顕在化しています。高度な価値判断や意思決定、創造性の発揮などの機械に代替されにくい価値労働に従事する人材にいては一層の供給不足が見込まれています。また高度プロフェッショナル人材や価値創造ができる人材の育成や維持が企業の競争力に直結していきます。経理や一般事務または私たち社会保険労務士などの士業の一部業務の消滅の可能性がありますが、AIの代替可能性が少ない領域での新たな職業の誕生を見ることもでき、今後の産業改革は大いなるチャンスとも考えられます。そして何よりもライフスタイルや働き方の変化が起こってきます。労働力人口の減少のみならず新産業革命も日本人の働き方を見直すきっかけとなりそうです。

 

    「新産業革命による労働市場のパラダイムシフトへの対応」

    はこちらから・・・・・

 

 

2016年

8月

02日

2016年度地域別最賃改定目安について

  中央最低賃金審議会は28日、2016年度地域別最低賃金額改定の目安について、塩崎厚生労働大臣に答申した。引上げ目安は、東京、愛知、大阪など「Aランク」が25円、埼玉、京都、広島など「Bランク」が24円、北海道、石川、福岡など「Cランク」が22円、青森、福島、沖縄など「Dランク」が21円。全国加重平均は24円(昨年度は18円)で、最低賃金が時給で決まるようになった2002年度以降、最高額となっています。また、審議会より政府に対して、中小企業・小規模事業者の生産性向上等のための支援や、 取引条件の改善等に引き続き取り組むことを要望しています。 

 

 連合事務局長名で賃金改定の目安に関して、公益委員より「非正規雇用労働者の増加傾向や正規雇用労働者と非正規雇用労働者の賃金格差といった状況を踏まえて政府方針が取りまとめられ、これらに配意した調査審議が求められたことについて、最低賃金法第1条の法目的に立ち返った審議が必要である」との考えが示されたこと、これに沿った検討・審議が進められたことを高く評価する談話が出されました。すべての働く者に最低賃金の引き上げを早期に波及させるため、10月1日発効に向けた早期の結審をめざすとしています。

 

 

2016年

7月

28日

大学生等が働きたい組織

 リクルートキャリアの就職みらい研究所は25日、2017年3月卒予定大学4年生・大学院2年生に「働きたい組織の特徴」をたずねたインターネット調査の結果を発表しました。大学・大学院生の「働きたい組織の特徴」について、「経営スタイル」「貢献と報酬の関係」「成長スタイル」などの観点で、29項目を 挙げた、各項目について、A/Bの対立概念をおき、自身の考えとして当てはまるものを、「どちらかといえば」を含む4つから選択する形式で聞いています。

 

 大学生の働きたい組織として支持している上位3項目は、「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」「周囲に優秀な人材が多く、刺激を受けられる」の順となっています。また大学院生の働きたい組織として支持されるのは「仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」「コミュニケーションが密で、一体感を求められる」「周囲に優秀な人材が多く、刺激を受けられる」の順となりました。

 

 属性別の特徴として、大学生よりも大学院生が支持する割合が高く見られたのは「歴史や伝統がある企業である」「企業固有の技術や商品、ブランド、ノウハウなどが強みとなっている」の項目で、各々10ポイント前後の差がありました。給与に関する価値観は、男女間で差が見られ、大学生・大学院生ともに男性は「給与は高いが、個人間で待遇に大きく差がついたり、降格になったりする可能性は大きい」を支持する割合が高い結果でした。比して女性は「給与は低いが、個人間で待遇に大きく差がついたり、降格になったりする可能性は小さい」を支持する割合が高い傾向にありました。

 

 

2016年

7月

25日

高校生等アルバイトの労働条件確保について要請

 厚生労働省は20日、高校生アルバイトの多い業界団体に対し、文部科学省と連携して、労働条件明示等の労働基準関係法令遵守のほか、学業とアルバイトの適切な両立のための課題解決に向けた自主的な点検の実施を要請したことを公表しました。平成2712月から平成28年2月にかけて、高校生に対しアルバイトに関する意識等調査を行った結果を受けての対策です。アルバイトの業種等は、スーパーマーケット(22.6%)、コンビニエンススト(14.8%)、チェーンの飲食店(牛丼店・カレーショップなど)(6.7%)、その他販売(回答が多いのは、ホームセンターやドラッグストアなど)(5.9%)の順でしたが、60.0%の高校生が、労働条件通知書等を交付されていないと回答し32.6%の高校生が、労働条件等で何らかのトラブルがあったと回答しています。

 

 労働条件について、口頭でも具体的な説明を受けた記憶がない学生が18.0%おり、また。トラブルの中では、シフトに関するものが最も多いが、中には、賃金の不払いがあったり、満18歳未満に禁止されている深夜業や休日労働をさせられたなどといった法律違反のおそれがあるものもありました。このたびは文部科学省と連携して、高校生アルバイトの多い業界団体に対し、高校生及び高等専修学校生のアルバイトに関し、労働基準関係法令遵守のほか、シフト設定などの課題解決に向けた自主的な点検の実施を要請しました。要請内容は下記に通りですが、労働条件に関する自主点検表も同時に公開していますので、当HPのパンフレット等よりダウンロードください。

 

1、 労働契約の締結の際の労働条件の明示、賃金の適正な支払い、休憩時間の付与、満18差未満の時間外・休日・深夜労働の禁止等の労働基準関係法令を遵守すること

2、 高校生等の本分である学業とアルバイトの適切な両立のため、シフト設定などの課題へ配慮すること  

 

      

 

 

 

2016年

7月

01日

地域における人手不足と人材確保の動向

労働政策研修・研究機構は今年3月から4月にかけて「地域シンクタンク・モニター調査・特別調査」を実施し、各地域における人手不足と人材確保の動向について尋ねました。いずれの地域においても医療・介護業界では慢性的な人手不足が続いています。特に福島県の原発周辺地域では、介護職員が不足して施設再開の目途が立たないため、高齢住民の帰還が思うように進んでいないなど、より深刻な状況がうかがえる結果となっています。

 

 福島モニターは、とうほう地域総合研究所が2016年1月に調査した結果を紹介し、雇用過不足について全産業のBSI値は▲36となり不足感が強く表れています。介護の人材不足については、福島県浜通り地域の避難指示長期化などから、退職する職員が増加したが、その後の避難指示解除による住民帰還に際しての介護の人材不足が問題になっています。福島県では県外から浜通りの福祉施設等に就労する人への「就職準備金」研修受講料の支援制度の実施、これに加え家族がいる人を対象とする「世帯赴任」と、通勤に使用する「自動車輸送費用等」を加算して、支援を拡充しているそうです。

 

 

2016年

6月

15日

人手(人材)不足に現状に関する調査(企業・労働者)

 独立行政法人 労働政策研究・研修機構は15日、「人材(人手)不足の現状等に関する調査(企業調査)及び働き方のあり方等に関する調査(労働者調査)」結果を記者発表しました。人材(人手)不足の企業の7割超が、いっそうの深刻化や慢性的な 継続を予想していることなどを明らかにしています。また、職場の人材(人手)不足を感じている労働者の約4人に1人が転職等を志向し、職場の人材(人手)の不足感と、今後の職業生活に対する希望の関係をみると、人材(人手)不足をより強 く感じている労働者ほど、現在の勤務先にはこだわらない、あるいは、転職・独立開業したいとする転職等志向が高くなっているようです。

 

 人材(人手)不足が職場に及ぼしている影響について尋ねると、何らかの影響があるとした企業が93.3% にのぼりました。具体的には(複数回答)、「時間外労働の増加や休暇取得数の減少」(69.8%)が突出して多 く、これに「従業員間の人間関係や職場の雰囲気の悪化」(28.7%)や「教育訓練や能力開発機会の減少」 (27.1%)、「従業員の労働意欲の低下」(27.0%)、「離職の増加」(25.6%)等が続いきました。。人材(人手)不足による就業環境の悪化等が離職を招き、さらに人材(人手)不足を深刻化させ るという、悪循環に陥っている恐れがあると分析しています。

 

 

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2016年

5月

31日

研修資料つくり

 平成28年度の職場環境向上研修が来週から始まります。昨年に引き続きキャリアパス制度の内容の沿って、3時間6回の研修を6法人で行います。浜通り、県南、県中、県北、会津と県内の社会福祉法人がバランス良く決まったようです。研修の内容はドラッカー理論とキャリアパスについて説明しようかと思っていますが、研修資料では昨年より理論的により具体的な内容に仕上がりそうで、第1回研修と第2回研修で、課業管理・分担の考え方、キャリアパスなど職務を主とした仕事の進め方がわかってもらうことに注力したいと思います。

 

 第3研修は、福祉事業におけるリスクマネジメントについてです。これも昨年よりバージョンアップしようと思っています。グループ・ワークで盛り上がる研修ですが、楽しくは当然で「もっと考える」を加えようかと思い、KYの精度と展開の変化などのエッセンスを考えています。「もしドラ」の話からの1回,2回の研修と3回目に「イノベーション」について説明を挿入して、4回目の「行動指針マップ」につながればいいとかのイメージで資料を作っています。1回目のパワポの資料は完成しましたが、配布のレジュメ作りが今日中に完成しなければ・・・頑張ります!

 

 

2016年

5月

24日

労働生産性向上に向けた人材育成等に取り組み

 独立行政法人 労働政策研究・研修機構は19日、従業員数10名以上の製造業(有効回答数5,785社)の「ものづくり産業における労働生産性向上に向けた人材、確保、定着、育成等に関する調査」の結果を発表しました。労働生産性を向上させるために過去3年間に何らかの施策を実施した企業は54.1%で,実施を検討中の企業を含めると7割に及んでいます。複数回答ですが、効果が上がった施策として「正社員の採用の強化」(50.2%)、改善提案や小集団活動QCサークルの奨励(29.5%)、技能伝承のための取り組み(25.1%)などが挙がっています。

 

 自社の労働生産を3年前と比べて、向上した(向上した+やや向上した)と回答した企業が64.6%に及んでします。労働生産性の向上に対する考え方として{A:新しい製品やサービスの開発などによる『付加価値の祖拡大』が需要}{B:効率化の向上が重要}と問いにはAのタイプを選択した企業の方が、生産性向上が上昇した企業の割合が10ポイント以上高い結果が出たようです。生産性が向上した企業へその配分先を尋ねると「設備への投資」(65.1%)、「賃金などの処遇改善」(51.6%)、「人材の確保・育成」(46.7%)と続きました。

 

 

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2016年

5月

07日

勤務時間インターバル規制

 「勤務間インターバル規制」とは、時間外労働などを含む1日の最終的な勤務終了時から翌日の始業時までに、一定時間のインターバルを保障することにより従業員の休息時間を確保しようとする制度です。第12次労働災害防止計画の過重労働対策での議論において、長時間勤務の改善策として、またワーク・ライフ・バランス推進の具体策として注目を集めています。

 

 長時間労働の是正に資する政策というと、これまではもっぱら時間外割増率の引き上げが議論の中心でした。しかし、「働く人の心身の健康を保持する」という労働安全衛生の本来的な趣旨に照らせば、労働時間そのものに対する絶対的な上限の設定こそが、より実効性の高い規制として第一義的に検討されるべきでしょう。現状の国の動きとして、月残業時間100時間超事業所から80時間超へ重点監督対象を拡大、全国47都道府県労働局に過重労働特別監督管理官(仮称)を配置して監督指導に当たることにしています。

 

 

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2016年

4月

27日

連合『何でも相談ダイヤル」集計報告

 連合は14日、「なんでも労働相談ダイヤル」2016年3月分集計結果を発表しました。受付件数は1,333件で、前年同月(1,393件)より60件減。相談内容は、「セクハラ・パワハラ・嫌がらせ」11.5%、「解雇・退職強要・契約打切」11.3%、「雇用契約・就業規則」8.6%などとなっています。年代別では40代・50代・60代からの相談の割合が増加しています。雇用形態別では、パート・アルバイト・契約社員・嘱託社員からの相談の割合が、前年同月より増加しました。

 

 業種別では、「サービス業」が18.8%と最も多く、次いで「医療、福祉」(17.0%)「製造業」(14.4%)となっています。相談内容では、「セクハラ・パワハラ・嫌がらせ」が11.5%と最も多く、次いで「解雇・退職強要・契約打切」(11.3%)、「雇用契約・就業規則」(8.6%)となっています。具体的な相談では、「同僚からのいじめがひどく、土下座させられることもある。退職したいがどうすればいいか」「社長からの言葉の暴力や嫌がらせがひどい」などが寄せられています。

 

 

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2016年

4月

22日

仕事のやり方を変える

 東芝電気の不適切会計の問題、シャープ電気の買収問題など、過去に日本が誇る大手家電メーカーが次々の崩壊していく中で、三菱自動車の燃費試験データー不正問題の発覚、日本の企業は、一体どこに向かおうとしているのでしょう。人材の劣化が問題なのか、企業統治の問題なのかわかりませんが、高度成長期の大手企業は、「終身雇用」「年功序列制」「企業内組合」長期の雇用を約束した日本型経営システム下で日本経済を支えてきました。その後、「職能資格制度」導入などの人事制度の修正は試みられましたが人材育成と人事評価の納得性に関しては社員のモチベーション向上にはつながりました。

 

 

 バブル経済の崩壊以降、日本の多くの企業は経営の効率化を迫られ人事を巡る環境が大きく変化しました。やり過ぎた成果主義人事が、リストラ、早期退職制度、選抜人事など高い業績をあげる人材に経営資源を集中させ組織再編を断行しました。企業が人材育成の余裕を失ったこと、余剰とされた人材は中国、韓国、台湾と海を渡りそれぞれの国で企業躍進の礎を築きました。2000年代に入ると、働き手の価値観も多様化して、人事の役割りも従来の管理から、経営視点、現場課題解決、人材・組織開発にと変化していきました。今後は、少子高齢と労働人口の減少、就労形態の多様化など新たな課題対応が必要になります。

 

 

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2016年

4月

08日

人材育成の課題、「指導人材の不足」53.5%

 厚生労働省では、このほど、平成27年度「能力開発基本調査」の結果を取りまとめ公表しました。調査は、国内の企業・事業所と労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的として、平成13年度から毎年実施しています。企業の能力開発の方針などを調べる「企業調査」、事業所の教育訓練の実施状況などを調べる「事業所調査」、個々の労働者の教育訓練の実施状況などを調べる「個人調査」で構成されています。

 

 教育訓練に支出した費用の労働者一人当たりの平均額(企業調査)では、企業がOFF-JTに支出した費用の労働者一人当たりの平均額は1.7万円、自己啓発支援に支出した費用の労働者一人当たりの平均額は0.6万円になっています。人材育成の課題(事業所調査)として、人材育成に関して何らかの「問題がある」と回答した事業所は71.6%、 問題点として多い回答は、「指導する人材が不足している」(53.5%)、「人材育成を行う時間がない」(49.1%)、「人材を育成しても辞めてしまう」(44.5%)という結果でした。

 

 

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2016年

4月

02日

平成28年度職場環境向上研修

;桜堤と新たな決意

 過去2年、同名の福島県内の社会福祉法人に私が出向いて行う中間管理職人材育成の集合研修が本年度も継続しての実施することが決まりました。昨年より研修募集の法人数も増え、実施時期も1月前倒しの6月からの開始となります。福島県の事業で、福島県社会福祉協議会が実施主体となります。予算の関係で希望する法人すべてに対応できないのが残念ですが、研修を実施する法人では職員さんが実務に活かせる内容のプログラムを心掛けています。

 

 今年のプログラムを担当してくれる社協の職員さんに送りました。昨年度、特に評判の良かった内容を充実させて、組織と個人の成長のために必要と思える演習を形を変えて提供しようと思っています。参加された職員の皆さんが、研修後も覚えたことを継続して法人内で行っている話を聞くたびに研修講師としてはこの上ない喜びです。また、私のモチベーションになっています。

 

 

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2016年

3月

31日

保育園出前講習

;桜の木

 保育園の待機児童問題で厚生労働省の緊急対策が発表されましたが、専門家の間でも不評のようです。現場の保育士さんも現在の状況でも大変なところに人材配置要件の緩和方向に話が進んだら労働環境がより悪化します。今年度、保育園の管理職出前講習を行いましたが、評判が良かったようで社協の複数の職員さんから出前講習の要望があります。今の児童福祉の現状を考えると、やってあげたいのですがプログラムで悩んでいます。

 

 保育士さんは、専門分野の教育は進んでいるですがマネジメントなどの組織に関する勉強は少ないのが現状のようです。また外部の講師に指導を受けることがあまりないようでしたので、当初は皆さん、戸惑っておられましたが6回の研修で様々なことを実践されていきました。これは、私自身も予想外のことで、学んだ事を園長先生、事務長先生と園の全体会議で指導されていたようです。

 

 

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2016年

3月

21日

仕事以外で上司と付き合いたくない一般社員7割

日本能率協会が15日,第6回「ビジネスパーソン1000人調査(人間関係と貯蓄編)」を発表しました。この調査は働く人びとに焦点を当て、その時々の旬の話題をデータで紹介するシリーズですが、今回は新年度を前に、上司と部下の人間関係、貯蓄と仕事についてとりあげています。仕事以外で上司と付き合いたくない人は、管理職で5 割、一般社員では7 割にのぼる結果となりました。

 

 上司との仕事以外での付き合いは、「食事や飲み」「年賀状・暑中見舞」「家族の話」が“三本柱”に。管理職は一般社員より、上司との私的な付き合いに前向きな傾向がありますが、一般社員では仕事以外の付き合いでは意識の違いが見えるようです。管理職の部下との仕事以外での付き合いは、上司との付き合いに比べ心理的ハードルが低く、管理職の約半数は、部下からのプライベートの相談を歓迎していますが、一般社員では33.1%にとどまっており大きなギャップが見られます。

 

 

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2016年

3月

16日

平成28年度に向けて

 平成27年度の研修・セミナーは、明日の「人事制度セミナー」と来週の法人向けの「人事評価者育成研修」でほぼ終了します。今年度は、医療・介護一体改革の一環である地域包括ケアシステムの施行年度ということもあり、社会福祉業界への人事制度のアプローチは実りのある年でした。福祉職員キャリアパス生涯研修課程の指導者資格も取得させてもらい、かつ2日間研修の実務を経験することができました。「職場環境向上研修」は2年目を迎え4法人の出前研修を行うことができました。

 

 先週、福島県社会福祉協議会で来年度のキャリアアップ研修課程の講師会議があり、昨年同様、9月の第3回チームリーダーキャリアアップ研修課程の講師を担当することになりました。また、平成28年度職場環境向上研修も継続実施がきまり、昨年より実施法人が増えるようで担当者との詳細打ち合わせは後日ですが実施スケジュールについて確認がとれました。社会福祉法人での研修計画がほぼ分かりましたので、当事務所としての平成28年度の研修・コンサルタント事業の計画を立てています。

 

 

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2016年

2月

26日

同一労働同一賃金について

 2015年9月、「労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律」、いわゆる「同一労働同一賃金推進法」が施行されました。「同じ価値の仕事には同一の賃金水準を適用すべき」という同一労働同一賃金の原則に基づき、正社員と派遣社員など非正規の社員との賃金や待遇の格差を是正するための法律のことです。「この考え方は日本にはなじまない」という意見がありますが、その背景には、日本独自の雇用のルールや概念があります。

 

  「同一労働同一賃金」に先進的に取り組んできたEU諸国では、多くの専門職の仕事が「ワークシェアリング」の対象とされ、もともと職務内容で賃金が決まる「職務給制度」が確立されていました。このため、法律として「同一労働同一賃金」を導入することが可能な環境にあり、パートタイムであっても時給換算では同じ賃金をもらっています。一方、日本の企業は、新卒採用から定年までの長期スパンでキャリアの形成を見据え、スキルだけでなく、人事ローテションの対象とされ、経験や勤続年数に報酬を支払う「職能給制度」を設けています。

 

 

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2016年

2月

17日

高齢者後見サポート

 来月の上旬に講師依頼を受けている成年後見NPO法人の勉強会レジュメが完成しました。説明用のパワポスライドも30枚程度で90分の話をする予定です。高齢者に関する政府の施策は後手後手になっていますが、それでも社会保障制度改革はほぼスケジュール通り進行しています。今回、依頼を受けているNPO法人さんは、ボランティアで地域の高齢者の任意後見を引き受け、終活に向けた様々の支援を本人の意向に沿って実現しようとしてる団体です。300名近いボランティア会員の方がいらっやるようですが、今回はそのうち20名程度参加の勉強会だそうです。

 

 昨日、川崎市老人ホームの殺人事件の犯人が捕まりました。施設の職員という信じられない結末で、しかも「介護に手のかかる人」だったからという福祉の職員とは思えない理由のようです。ここ数年間、福祉法人の研修という形で、福祉職員さんたちとの多くの出会いがありますが、仕事に対する真摯さには職業人として頭が下がる想いをします。今回の犯人とは真逆で、お世話した利用者さんの看取りで、思い入れが強くて「うつ状態」になる職員さんも多く、ストレスとの付き合い方やチェックのしかたなどを研修に入れるようにしています。

 

 

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2016年

2月

09日

資生堂、ワークライフバランスの取組み

 近年、ワークライフバランスの取り組みを行う企業が増えていますが、昨年末に話題となりました資生堂のワークバランスの取り組みについて考えてみようと思います。制度は整備されつつあるが、実際には社員に活用されていないのが日本企業の実情ではないでしょうか。欧米諸国に比べて日本では、恒常的に長時間労働が容認されいますが、「会社中心」の働き方を見直し、老若男女すべての従業員が仕事と個人生活の両面から生きがいや責任を果たせるリズムを見つけてほしいとの経営側からの想いのようです。人事に関する基本方針を「社員とともに」「社会と地球とともに」とする資生堂らしい取組みともいえるでしょう。

 

 会社中心の働き方では、普通の生活者の暮らしを知ることも急速に変化している消費者ニーズを捉えることもできずに新しい付加価値のある商品、サービスを造りだすことは不可能になると考えたそうです。美容部員などの女性の多い職場ですので、ワーキングマザーに対する取り組みを次世代育成支援行動計画に取り入れ、「仕事の見直し」「両立支援」「次世代育成の社会貢献」で構成されています。またその実践のための10のアクションプランを掲げ、結果として子育てをしながら仕事をするのが当たり前の社風となり出産を機に退職する社員が激減したそうです。資生堂のこのような取り組みで、集中して働くことで時間当たりの生産性を向上させ、そのことで創出した時間を、男女限らず生活に有効に使うことが当たり前の社会になればいいですね。

 

 

 

 

2016年

2月

01日

連合「なんでも労働相談ダイヤル」

  先週29日は、郡山地区での人事制度セミナーを開催しました。ご参加いただいた法人の皆様ありがとうございました。キャリアパス制度の基礎となるデータベースは、一度作成すると5年10年使えますので、しっかりと作りこんでください。

 本日の話題は連合が1月27日ホームページに掲載した、「なんでも労働相談ダイヤル」の2015年集計結果についてです。相談件数は1万6,446件で前年より787件増加。雇用形態別割合は、正規労働者50.4%、非正規労働41.4%(その他8.3%)。相談内容は「賃金関係」が17.2%で最多、セクハラやパワハラ・嫌がらせに関する「差別等」が2位で14.6%となっています。

 

 前年より件数が787 件増加し、16,000 件を超えた労働相談が寄せられましたが、12 月に実施した全国一斉労働相談キャンペーン「これってもしかして...“ブラック企業”“ブラックバイト”!?」において、2日間で過去最多となる979 件の相談が寄せられたことが背景にあるようです。業種別割合の上位としてサービス業、製造業、医療・福祉の順となっています。前年3位だった「パワハラ・セクハラ・嫌がらせ」に関する相談が2位と増えているのが気になります。

 

 

2016年

1月

17日

生活意識に関するアンケート調査

 日本銀行は8日、「生活意識に関するアンケート調査」(第64回)(2015年12月調査:四半期ごとに実施)の結果を公表しました。現在の景況感D.I.(「良くなった」から「悪くなった」の回答を減じた値)はマイナス17.3で、前回調査(9月)から2.1ポイント悪化した結果になりました。この調査は日本銀行が行う「企業短期経済観測調査(短観)」のような統計調査とは違い生活者の意識や行動を大まかに聴取する世論調査で、全国の満20歳以上に個人4,000人を調査対象として2,122人から回答を得ています。統計に基づく調査ではありませんが、現在の国民の消費行動を読み取るには有効な調査ではないかと思われます。

 

 1年後の先行き景況感については、前回(9月)「悪くなる」の回答が増加、「良くなる」の回答が減少したことで景況感D.I.は悪化しました。景況判断の根拠として半数以上の人が「自分や家族の収入状況から」していますので、今後の税負担や収入の減少等マイナスの要因如何では消費行動への影響が大きくなりそうです。企業の今後の取り組みとして、売り上げ、お客様が増えない状況のなかでサービスの品質や顧客満足などの付加価値向上の取り組みと労働時間や設備投資などの「ムリ、ムダ、ムラ」の効率化の取り組みが必要になります。私は、特に「人」に関するテーマが大きなポイントになると思います。

 

 

2016年

1月

04日

明けましておめでとうございます。

画像;正月縁起物

 明けましておめでとうございます。

 

 今年もよろしくお願いいたします。

 

 正月恒例の箱根駅伝は、青山学院大学の連覇、また39年ぶりの往路、復路制覇の完全優勝という圧倒的強さでした。毎年、ドラマがあり感動を覚えますが、多くの国民の応援はあの選手たち一人一人のひたむきさにあると思います。優勝の青学のチーム力、個人個人のやるべきことの意識と責任感は素晴らしいと感じました。

 

 私、今日から仕事です。

 来週の研修会準備、今月末から開催する人事制度セミナーの準備です。人事制度の構築には、賃金制度の改定を含めると一定規模の法人では2~3年の期間を要します。人手不足はこれからますます深刻になると思われますので、将来の組織、業務、人材育成を担当してももらう管理職の育成と現在の人材確保など同時に進めることなど多くの課題があります。セミナーではキャリアパス人事制度の全体像をご理解いただければ成功と考えています。また、制度構築の基礎となる職務データーベースのその他の活用法などを紹介します。